第112回おうちでレガシー カバレージ Round2 ナコツコ（マーベリック） VS 柳統也（マーベリック）
「マーベリック」。緑白を基調としたクリーチャー主体のデッキであり、必要なクリーチャーを《緑の太陽の頂点》で適宜サーチして展開することからシルバーバレット戦略を取りやすく、故にこの名前がついている。
近年あまり強化要素に恵まれないこともあり、声高に強化が望まれていたデッキではあるのだが、今回「モダンホライゾン3」の加入により、様々なパーツを獲得し、今まさにレガシーの表舞台に返り咲かんとしている。
…なのだがこのデッキ、構築の自由度が高く、故に同じデッキを持ってきた「ナコツコ」と「柳統也」で、採用するクリーチャーに違いが出てきている。
ナコツコは「アドバンテージこそパワー」と言わんばかりに、注目株である《有翼の叡智、ナドゥ》を採用。先のフィーチャーマッチとは異なり《タッサの神託者》によるコンボは搭載していないものの、フェアデッキ相手に強くふるまうための運用と思われる。
対する柳は「たぶんこの組み合わせが最強だと思います。」とうそぶき、そのまま席に着く。一体彼は何を新たに得たのだろうか。その内容を見ていこう。
■Round 1
互いに《スレイベンの守護者、サリア》《聖遺の騎士》と展開し苦笑する2人。が、まず先手を取って柳がナコツコの《スレイベンの守護者、サリア》を《罰する火》で焼いていく。
この動きに対し、ナコツコは《緑の太陽の頂点》をX=3でプレイ。デッキから今回新たに加わった新戦力である《有翼の叡智、ナドゥ》を展開。柳に圧力をかけていく。
しかし、ここで柳が持ちだしたカードを前に、ナコツコは目を白黒させることになる。
彼が持ちだしたカードは…《熊の中の王、クードー》。全てのクリーチャーの基本サイズが2/2になると書かれたクリーチャーである。一体なぜこんなクリーチャーを？疑問に思うナコツコ。しかし、墓地に落ちてある《罰する火》を見て、ナコツコは悲鳴を上げる。
「《熊の中の王、クードー》で全クリーチャーを2/2に変換。そして繰り返し使用できる《罰する火》を使えばほぼ全てのクリーチャーを焼き切ることが可能。」
これこそが、柳が冒頭に述べていた「最強の組み合わせ」である。
柳の思惑に気づいたナコツコだが、もう遅い。柳は早速手札にあった《罰する火》を《有翼の叡智、ナドゥ》にプレイ。確かに能力の誘発によりアドバンテージは稼がれるものの、何とかドローエンジンは処理していく。
その上で、柳は更に《燃え柳の木立ち》をセット。ナコツコの生き物を全て焼き殺すと高らかに宣言していく。
血の気が引くナコツコ。とはいえ、ナコツコの盤面には《聖遺の騎士》が。確かに基本サイズは2/2になるものの、能力まで失うわけではないため、墓地の修正値が乗ってサイズアップしており、安易に《罰する火》で焼き切られることはないのでは？
そのナコツコの疑問に対し、柳は続くターンで《剣を鍬に》をプレイ。ナコツコの《聖遺の騎士》を吹き飛ばし、完全に盤面をこちらのものにしていく。
ナコツコは《石鍛冶の神秘家》から《梅澤の十手》を持ってくることで粘ろうとするが、肝心のクリーチャーにアクセスできない。そうこうしている間に《罰する火》で《石鍛冶の神秘家》も焼死。更に《辺境地の罠外し》まで飛び出し、ナコツコを追いつめていく。
進退窮まったナコツコ。柳のコンバットに合わせて《忍耐》をプレイし、墓地に落ちた《罰する火》を吹き飛ばそうとするが、これは《燃え柳の木立ち》により回収される。そして本来なら頼れるサイズの《忍耐》は、回収された《罰する火》により焼かれてしまう。
打つ手が無くなったナコツコはここで投了した。
ナコツコ０ー柳１
■Round 2
2ゲーム目、ナコツコは《Savannah》→《喜ぶハーフリング》を展開。早速《有翼の叡智、ナドゥ》を展開していきたい構えだが、これは柳が《不毛の大地》により咎めていく。
《不毛の大地》を展開し《梅澤の十手》をプレイするナコツコに対し、柳は《剣を鍬に》で《喜ぶハーフリング》を処理。これを受けナコツコは《石鍛冶の神秘家》をプレイ。《有翼の叡智、ナドゥ》とのコンボを見据え《手甲》をサーチしていく。
が、この一連の動きに対し、柳は容赦なく《溜め込み屋のアウフ》をプレイ。ナコツコのコンセプトである《有翼の叡智、ナドゥ》＋《手甲》によるアドバンテージの獲得を全否定していく。
クリティカルに突き刺さる《溜め込み屋のアウフ》を前に悶絶するナコツコ。手元にあった《腐れ花》を展開し殴り掛かるも、あっけなく《忍耐》に討ち取られる。ナコツコも対抗し《忍耐》を展開するが、土地が全て寝たことを確認した柳は《窒息》。「マーベリックが青なんぞ使うんじゃねえ！」という強い主張をナコツコのマナベースへ押し付けていく。
いよいよ締め付けられおぼれそうになるナコツコに対し、柳は粛々とクリーチャーを展開。更に《熊の中の王、クードー》も展開していく。
追いつめられたナコツコは手持ちのクリーチャーでコンバットを仕掛けるが、これは柳の肉厚の布陣を前に遮られてしまう。これが決定打となり、盤面が完全に柳の方へ傾き試合終了。「皆が認めるカード」に囚われず、「自分が認めたカード」を最大限に活かしきった柳が見事勝ち星を手に入れた。
ナコツコ０ー柳１
■Round 3
■デッキリスト
■対戦動画
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