第118回おうちでレガシー カバレージ Round2 アサカワタキ(ディミーアテンポ) VS ぺぽ(ボロスエネルギー)
今のレガシーの雄はディミーアカラーであるという言説は正しいだろう。しかし、この強さを《カザド=ドゥームのトロール》《悲嘆》と《再活性》、およびそれを拡張したリアニメイトパッケージから来ているというと、ちょっとズレているように感じる。
「アサカワタキ」の「ディミーアテンポ」を見てみると、上記のパッケージは完全に廃されており、《知りたがりの学徒、タミヨウ》や《ネザーゴイフ》、《超能力蛙》といった軽量かつ優秀なクリーチャーを軸とし、これを各種呪文で手助けしつつ攻め立てるデッキである。
確かにリアニメイトほどの爆発力はないものの、個々のカードパワーは本物。今回このデッキで迎え撃つのは「ぺぽ」の「ボロスエネルギー」。こちらは《魂の導き手》《オセロットの群れ》を軸とし、一気にパーマネントを展開して勝利する、いわゆる高速アグロの一種である。
現環境ディミーアカラーのデッキの強さの本質は何か。覗いていこう。
■Round 1
ぺぽが《魂の導き手》を展開する傍ら、アサカワは《知りたがりの学徒、タミヨウ》を展開。これを見たぺぽはターンを貰うと《オセロットの群れ》を展開し、早くもエネルギーを貯めつつクリーチャーを横に展開していく。
アサカワが《知りたがりの学徒、タミヨウ》を攻撃に回し調査を進める中、ぺぽは更に畳みかけていきたいところ。しかし、ここで痛恨のマナスクリュー。ひとまずは手元のクリーチャー全てでコンバット。手持ちのクリーチャーでアサカワのライフを削りにかかる。
しかし、アサカワはこれを予期していたかのように《オークの弓使い》を展開。ぺぽの《オセロットの群れ》を討ち取りつつ、ブロックにより《魂の導き手》を対処し、一気に盤面をこちら側に引き込もうとする。
これではたまらないとぺぽは《電気放出》を《知りたがりの学徒、タミヨウ》にプレイ。少しでも盤面をフラットな状態に保とうとする。が、アサカワは《虚無の呪文爆弾》を展開しつつ、2枚目の《知りたがりの学徒、タミヨウ》を展開。ぺぽが続けて唱えた《静牢》は《意志の力》で対処され、完全に流れがアサカワに傾く。
アサカワは続くターン、《虚無の呪文爆弾》を起動しつつ手掛かりトークンを起動。《老練の学匠、タミヨウ》へと変身させていく。+2能力でぺぽの勢いを削ぎ落しつつ、アサカワは《ネザーゴイフ》を展開。ぺぽは《魂の導き手》を展開するが、到底ここからは追いつくことが出来ない。
なんとか《水連の花びら》を引き込み、《色めき立つ猛竜》からの《電気放出》で《老練の学匠、タミヨウ》を処理するが、目の前の《ネザーゴイフ》が止まらない。序盤の展開が祟ったか、まずはぺぽがアサカワに一本明け渡していく。
アサカワ1ーぺぽ0
■Round 2
2ゲーム目も元気よく《知りたがりの学徒、タミヨウ》を展開するアサカワに対し、ぺぽは《電気放出》で対処しつつ《魂の導き手》を展開していく。
先のゲームと違い、リソースが十分と判断したアサカワは《不毛の大地》でぺぽの土地を処理しつつ《ネザーゴイフ》を展開していく。しかし、ぺぽはしっかりと土地を置き直すと《不安定な護符》を展開。アドバンテージ源を獲得し、今度はアサカワを追いつめていく。
ぺぽは《不安定な護符》を起動し《色めき立つ猛竜》を展開。対応してアサカワは《致命的な一押し》で《魂の導き手》を処理するも、《色めき立つ猛竜》の対処はできず、着地を許してしまう。
《色めき立つ猛竜》でめくれたカードは《オセロットの群れ》。ぺぽは一気に盤面にクリーチャーを展開しつつ、《不安定な護符》でアサカワのライフを削っていく。
アサカワは《知りたがりの学徒、タミヨウ》を展開すると、《渦まく知識》で《老練の学匠、タミヨウ》へ変身させ、+2能力でぺぽの展開を抑えにかかる。更に《ダウスィーの虚空歩き》も展開し、盤面をイーブンに持ち直しにかかる。
が、ぺぽはここで《溌剌の牧羊犬、フィリア》を展開。更に《封じ込める僧侶》も展開し、アサカワのクリーチャーを追放にかかり、アサカワに対し更に圧力をかけていく。
追いつめられたアサカワはここで《仕組まれた爆薬》をX=2でプレイ。そのまま起動し一度盤面を更地にし、盤面に残った《老練の学匠、タミヨウ》で勝負をかけにかかる。
しかし、ぺぽの勢いはとまらない。ターンを貰うと《鏡割りの寓話》を展開。続くターンで《静牢》で《老練の学匠、タミヨウ》を追放していく。
激しい応酬の末、ついにここでアサカワの攻め手が尽きる。ぺぽはダメ押しと言わんばかりに《魂の導き手》を展開。完全にゲームがぺぽに傾いたことを確認し、アサカワは盤面を畳んだ。
アサカワ1ーぺぽ1
■Round 3
最終ゲーム、《知りたがりの学徒、タミヨウ》を展開するアサカワに対し、ぺぽは《オセロットの群れ》で迎え撃つ。続くターン、アサカワは《渦まく知識》で《知りたがりの学徒、タミヨウ》を《老練の学匠、タミヨウ》へ変身させ、ぺぽにプレッシャーをかけていく。
ここからついていきたいぺぽ。しかし、1ゲーム目同様、ここで痛恨のマナスクリューがぺぽを襲う。渋い顔をしつつ《静牢》をプレイし、ひとまずゲーム展開を元に戻そうとする。
しかし、ここでアサカワは《目くらまし》。《老練の学匠、タミヨウ》を護り切ったうえで、ターンを貰うと《超能力蛙》へとつなげていく。
ぺぽは頭を抱える。この《超能力蛙》、手札を打点に変換できるクリーチャーであり、ぺぽの主たる除去手段である《電気放出》で対処しづらいという側面を持っているクリーチャーなのである。
アサカワは《超能力蛙》でドロー可能。更に目の前には放置できない《老練の学匠、タミヨウ》。一方の自分のリソースは土地1枚分…。
打つ手なし。ぺぽは右手を差し出した。
アサカワ2ーぺぽ1