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同窓会

 9月に、中学時代の同窓会があった。参加者のほとんどの人が数十年ぶりの再会だったのだが、若い頃の面影が残っていて、名札などを見なくても、その人が誰だかはわかった。まあ、そういうことでわりと話も弾んだのだった。

 ところが、どうしてもわからない人が一人だけいた。その人は女性なのだが、その顔にまったく覚えがないのだ。しかもその人は名札をつけてなかったから、誰だかわからない。とはいえ、周りの人はよくわかっているようで、えらく親しく会話している。

 そこで耳を澄ませてその会話を聞いていると、聞き覚えのある名前だ。
『えっ、彼女は〇〇なのか!?』
 当時の顔を思い出しても、今ここにある顔とは大きく違っている。というか、別人だ。会ってみたい一人だったので、そのショックはわりと大きかった。

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