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漢字のこと-新字と旧字-
現在、正しい漢字(旧字)を使用している国は、台湾だけらしい。日本は戦後、新字体や簡化字が使われるようになり、旧字は人名や参考程度でしか使われてはいない。また、本家の中国も同じく簡化字を使うようになっているし、半島にいたっては、ほとんど漢字を使わなくなっているようだ。
確かに漢字は難しいし、書くのが面倒である。比較的簡単になった現代の漢字でさえそうなのだから、画数が多くなる旧字はなおさらである。
例えば渡辺の『辺』という字があるが、これは今でこそ簡単だが、旧字だと『邊』や『邉』となる。
同じように『浜』は『濱』、『桜』は『櫻』、『尽』は『盡』、『斎』は『齋』である。旧字で姓名を書いている人には申し訳ないが、一般の人にとってこのような漢字は読めたとしても、書く気にはならない。
とはいえ、旧字でないと伝わらない文字というのもある。
例えば『ともしび』という字。新字だと「灯」となり『火』に『丁』と書くが、なぜこれが『ともしび』となるのかがわからない。『丁』には停めるという意味があるらしいが、火を停めては『ともしび』とはならないだろう。ところが旧字だと『燈』であるから、火が登ることになり、意味はわかる。
医者の『医』も旧字で書くと『醫』となり、いかにも面倒な漢字になる。が、こうでなければ意味はわからないらしい。