1980年代洋楽のスーパーグループ その2
1960年代の古より、ロック・シーンにおいて、「スーパーグループ」と呼ばれるユニットが存在した。前回に続いて、私がリアルタイムで聴いた、1980年代における3組の「スーパーグループ」について。今回はその2組目。
The Power Station / The Power Station (1985)
本作の概要
本作は、スーパーグループ、ザ・パワーステーション(メンバーは下記)のデビューアルバムで、1985年にキャピトル・レコードからリリースされた。バンド名は彼らがアルバムのレコーディングで使用したザ・パワー・ステーション・スタジオに由来する。全米ビルボード 200で6位、全英アルバム・チャートで12位を記録。このアルバムからリリースされた3枚のシングルは、すべて全米トップ40ヒットとなった。
メンバー
ロバート・パーマー:Vocal
アンディ・テイラー:Guitar ← DURAN DURAN
ジョン・テイラー:Bass ← DURAN DURAN
トニー・トンプソン:Drums ← Chic
収録曲
A-1. Some Like It Hot
A-2. Murderess
A-3. Lonely Tonight
A-4. Communication
B-1. Get It On (Bang a Gong)
B-2. Go to Zero
B-3. Harvest for the World
B-4. Still in Your Heart
ミュージックビデオ
ごく私的な感想と思い出
当時のDURAN DURANはアイドルの印象だったので、このユニットではサウンドをハード系に寄せてきていて、意外に感じました。上の写真は当時の国内盤なのですが、ライナーノーツを書いてるのが、ミュージック・ライフの 東郷かおる子 さん。おそらくプロモート側もアイドル的なDURAN DURANの延長と捉えていた節があります。
ヒット曲A-1はイントロから強めのゲートリバーブ。いかにもな80年代の音ですねぇ。ゲートリバーブってどんなの?って聞かれたら、これを聴かせますね(笑)T.RexのカバーであるB-1もヒットしました。マーク・ボランの ヘナヘナ感とは違い、アンディ・テイラーの硬質なギターリフが重厚感を出してます。こうしたアプローチがこの時代にマッチしたのか、CMにも使われていました。この曲のヒットのおかげなのか、T.Rexも再注目されて、音盤入手が以前より容易になった気がしました。間奏で かっこいいベース・ソロがありますが、あれはジョン・テイラーじゃなく 元Chicのバーナード・エドワーズ(本作のプロデューサー)が影武者やったのでは?
アルバム全体を通して、トニー・トンプソンによる力強く活気あふれるドラミングが印象的。生々しいドラムの音がレッド・ツェッペリンのジョン・ボーナム的な雰囲気をかもし出しているかも。
私は、この年の春から夏はバイトが安定したので、美術館で1日過ごしたり、ライブハウス(ディスコじゃなく)通ったり、オールナイト上映の映画館で朝を迎えるなど、気ままに過ごしてました。そんな楽しい時期のBGMとして、本アルバムは心に残っています。