【医療的ケア児】福祉制度ガイド
※アンリーシュさんにも掲載していただいた福祉制度入門編の記事に、イラストを添えてまとめました m(_ _)m
福祉制度ガイドでは、具体的な福祉の内容をご紹介していきます。
１．こどものあゆみ
月日とともに、からだは大きくなって、赤ちゃんは子どもへの成長の道を歩んでいきます。１年後、３年後はどんな生活をしているでしょうか？ちょっと考えてみよう。今、目の前に見えているのは未来へのゲート（明日への扉）です。その先に夢と希望があります。こどもの成長にあわせて必要な支援を考えていきましょう。
２．こどもの成長に応じた支援マップ
こどもたちの支援は。成長の過程で。関わる機関や人が変化していきます。子育て、学校、医療、福祉と多岐にわたり、対象年齢もさまざまです。こどもの月齢や成長に応じて、次に必要な支援なにかを見据えて調整していく必要があります。
３．訪問看護
【サービス内容】
・看護師がお宅に訪問して、疾病や体調に応じ、健康状態の悪化防止、入浴、リハビリ等の看護を行います。
【対象者】
・医師が必要と判断した場合（０歳も可）
【利用方法】
・主治医または、かかりつけの医療機関の医療ソーシャルワーカーにご相談下さい
４．訪問診療
【サービス内容】
・定期的に医師が訪問診療してくれます。ケアに伴う様々な相談が可能。病院の主治医をはじめ。他の機関と連携を行います（月2回）。
・日々の体調管理の相談や医療デバイスの交換、医療物品の供給、予防接種、予防医療のサポートや不調時の相談ができます。
・体調の不安定な時などの緊急時の往診や、24時間体制でサポートしてくれます。きょうだい児の診療、予防接種も可能。
【対象者】
・医師が必要と判断した場合（０歳も可）
【利用方法】
・主治医または、かかりつけの医療機関の医療ソーシャルワーカーにご相談下さい
５．認可保育園や居宅訪問保育
【サービス内容】
・乳幼児を預かり保育する児童福祉制度。保育園は心強い子育てサポーターです。お子さんの成長発達の支援や、保護者の就労支援の要となります。
・認可保育園は、いわゆる小集団保育です。看護師の加配による医療的ケア対応の認可保育園も増えつつあります。
・居宅訪問型保育とは、自宅に保育士さんが訪問して1対1の保育を提供します。保育園の交流保育や外出支援もしています。
【対象年齢】
・１歳前後から小学校入学前まで（園により異なる）保育要件は、保護者の就労以外にもあり、医療的ケア児や障害児家庭も該当します。
【利用方法】
・保育課にご相談ください。各保育園の入園説明会でもご相談ください。
６．児童発達支援事業所
【サービス内容】
・日常生活における基本的動作の指導、自活に必要な知識や技能の付与または集団生活への適応のための訓練を行う施設です。お子さんの発達段階に応じた成長発達のサポートが得らえれます
・重症心身障害者を対象とした「重心型施設」と一般形施設の２種類があります。
【対象年齢】
・0歳から小学校入学前まで（事業所により異なる）
【利用方法】
・障害福祉課、相談支援事業所にご相談下さい。各事業所の入園説明会でもご相談下さい。
７．居宅訪問型児童発達支援
【サービス内容】
・居宅訪問型児童発達支援事業所は、医療的ケア等により外出する事が難しいお子さんや、地域に保育園やデイサービスの通所先が無いなどで、療育の機会が得られない場合など、ご自宅で発達支援を行うサービスです。
・遊びや活動を通じて、日常生活における基本的な動作の指導、知識技能の付与、集団生活への適応訓練等を行います。
【対象年齢】
・0歳から小学校入学前まで（事業所により異なる）
【利用方法】
・障害福祉課、相談支援事業所にご相談下さい。各事業所にもご相談下さい。
８．居宅介護ヘルパー、移動支援ヘルパー
【サービス内容】
・ヘルパーさんが居宅訪問をして、入浴や排泄ケア、食事等の身体介護やベッドメイクや物品洗浄等の家事援助、医療機関受診の通院等介護を行います。
・移動支援では、社会生活に必要な外出や余暇活動の外出を支援します。
・ヘルパーさんは、小学校や大人になったあとも利用できるサービスです。お子さんや保護者の伴走者として身の回りの介護を手伝って頂けます。
【対象者】
・障害福祉課より支給決定がでた児童（障害者手帳または総合支援法指定難病が対象）
【利用方法】
・障害福祉課、相談支援事業所にご相談下さい。各事業所にもご相談下さい。
９．日常生活用具・補装具・在宅医療機器レンタル
医療機器や福祉用具などは、クリニックからのレンタルと、障害福祉課の購入補助の制度があります。
【サービス内容】
・吸引機やネプライザー等の医療機器やシャワー用チェア、介護ベッドは日常生活用具として、障害福祉課で購入の補助がある。
・車いすや座位保持椅子、下肢装具、ウォーカーやスプリングバランサーは補装具制度で給付。
（※）モニターや呼吸器、酸素、カフアシスト等はクリニックから在宅医療機器レンタルされる
【対象者】
・障害福祉課より給付決定がでた場合 （自治体により年齢や障害者手帳等級要件がある。 総合支援法指定難病あるいは小児慢性特定疾病が場合は対象になる場合があり自治体に要確認）
【利用方法】
・障害福祉課やクリニックにご相談下さい。
１０．ショートステイ
【サービス内容】
・保護者の休息や、ご家族の介護や育児などで一時的に宿泊を伴う預かりが必要な場合に、療育センターや福祉施設に宿泊して、医学的管理や必要な介護が受けられます。
【対象年齢】
・障害福祉課より支給決定がでた児童（障害者手帳所持または総合支援法指定難病等）
【利用方法】
・障害福祉課、相談支援事業所にご相談下さい。各事業所の問い合わせ窓口にもご相談下さい。療育センター等の場合、初診の予約が必要。
１１．まとめ
この機会に、今住んでいる地域にはこれらのサービスが利用できる施設や事業所あるのかを相談支援員にも相談してみましょう。各事業所はホームページから検索も可能です。この機会にぜひ調べてみてください。
支援者のみなさまも、子どもの変化する体調や発達、ご家族の健康やこころの変化の少し先を見越しながら、一緒に使える制度や地域にある事業所を調べていただけると幸いです。よろしくお願いします。
・東京都内事業所検索は、東京都福祉保健局障害者サービス情報https://www.shougaifukushi.metro.tokyo.jp/
・全国地域検索はWAMNET https://www.wam.go.jp/sfkohyoout/COP000100E0000.do