RCサクセション「PLEASE」
時は1979年とか80年頃の話。
まだ日本には、ロックという音楽が市民権を得てるとは言えない時代。
テレビではようやくサザンオールスターズなんかが出てきて、ちょっとロックっぽい雰囲気を感じていたくらい。
そんな頃に、いきなり出て来たんですよ。RCサクセションは。
耳の早い人には届いていたかもしれないけれど、当時田舎の中学生だったぼくには、「トランジスタ・ラジオ」がなんか流行ってるなぁって感じで。
「夜のヒットスタジオ」だったと思うけど、RCサクセション初出演。
そりゃもうぶったまげたわけです。
アイドルに混じって、若き忌野清志郎がキラキラで、キレッキレで、ちょっとおっかない感じ。
隣にはやはりギラギラした仲井戸麗市チャボがギターをジャカジャン。
日本に、ロックの扉を開いた瞬間だったんじゃないかなぁ。
そして、当時の最新アルバム「PLEASE」を聴いたわけです。
「ダーリン・ミシン」の軽快なロックから「トランジスタ・ラジオ」へ。
あーカッコいい。
「いいことばかりはありゃしない」から「あきれて物も言えない」。
あーせつない。
日本語でロックをやる。
今でこそ当たり前だけど、当時はメチャメチャ新鮮だった。
ひとつ前のアルバム「ラプソディー」、この後の「ブルー」、「ビート・ポップス」。
RCの快進撃。
ぼくにロックの価値観を植え付けたバンド。
晩年の清志郎の、穏やかなおじさんの感じもいいんだけど、この時期のトンガリ具合には敵わない。
この頃の映像とかを今観ても、最高にカッコよくて、今でもときめくぼくがいます。