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みんな違って当たり前~武者修行1週間目の記録

1 はじめに


こんにちは、真しろ(ましろ)です!


初投稿からいきなりですが、私は先週から、単身、ふるさとの日本を離れ、イングランドのとる大学で、武者修行という名の留学をしています。どこでどんな勉強をしているかはおいおい書くとして、今回は1週間新天地で暮らしてみて感じたことを率直に書いてみたいと思います。最後まで読んでいただけると嬉しいです!


2 みんな違って……

有名な詩の1句として、よく、「みんな違ってみんないい」という言葉が引用されることは、皆さんもご存じでしょう。しかし、簡単に言うけど、人と違う考え方や違う属性だったらやっぱり不安な気持ちになる人はいると思います。同じ趣味の人を見つけたら安心するだとか、同じ出身地の人を見つけると親近感がわくというのはその典型だと思います。


新天地に到着してすぐ、私は、みんなと違うことに対して、大きな不安を持ちました。なぜなら、自分の周りには英語を話す人しかいない。日本人はおろか、アジア人にも全然会わない。近い趣味の人はいるけど話が通じるかもわからない。視覚障害者なんていたら奇跡……。そんな日々が数日続きました。「「みんな違ってみんないい」のは確かだけれど、そう簡単に割り切る前に、自分と同じ人を探さないと安心できないということのほうが、新天地に来たばかりの私には重要な問題でした。


3 共通項探し

そこで私は、新入生歓迎週間的な最初の1週間を利用して、片っ端からいろいろなイベントに参加して、少しでも自分と同じ人を探すことを努力しました。たとえば日本人。たとえば視覚障害。その他諸々。自分の属性や趣味のフィルターに少しでも嵌まる人はいないか神経をとがらせました。


その結果、奇跡が起きました。まず、日本人の留学生を何人か発見しました。そして、日本に関するサークルも見つけました。そしてなにより一番大きい奇跡は、寮の近くの部屋に、視覚障害のある学生さんが住んでいたことです。これに関しては、嬉しいというより驚きのせいで、部屋で発狂してしまいました。英語で音声ソフトや点字について語り合える。同じ悩みを分かち合える。それはまさに、同じ国の人を見つけたのと同等の、いや、それ以上の安心感があります。


4 同じ人なんているのか?

しかし、よくよく考えてみれば、それが奇跡なのは当然です。ここは日本ではありません。ここは視覚障害の世界ではありません。自分と同じ人を探すのはたしかに安心きますが、見つからないからといってしょげていたら、たぶん安心という水を得る前にフィルターが干からびて使い物にならなくなる。そんなことにも気づけたのです。


そもそも、自分と同じ出身地で、自分と同じ障害で、自分と同じ趣味を持っていて、自分と同じ分野を学んでいる人がいたとして、それは自分と同じといえるのでしょうか。そこには小さな違いがあるはずです。


実際、私と同じ寮に住んでいる視覚障害のある学生さんは、私と見え方が全く違っていて、学んでいることも違ったので、話がかみ合わないこともあったのです。

5 みんな違って当たり前

ふるさとから遠く離れた場所で一人で暮らし、学ぶことは、とても孤独なので、つい自分と何かが近い人を探してしまいます。けれど、そもそも自分が武者修行に来たのは、さまざまな違いを理解するためだったのではないか。みんな違うことは、当たり前なのではないか。自分とは違う人たちとたくさん出会う中で、私は自分が新天地へ来た本当の理由を、改めて自問自答することになりました。その自問自答が生まれたのはまさしく、自分と違う人や文化に毎日のようにさらされるがゆえのことなのかもしれません。


自分と同じ言葉を話す人や、自分の障害や趣味の話が通じる人とばかり話しているときは、「みんなと違うことがしたい」なんて声高に言っていましたが、いざ自分と同じ人がほとんどいない場所に立たされると、簡単にそう言えなくなる。それが何よりの発見だったのです。みんな違って当たり前なんだということを受け入れるには、実は相当な時間がかかるのかもしれませんね。

6 Song For You

このコーナーでは、今回の記事を読んで聞きたくなる音楽を、私が勝手に紹介します。


今回ご紹介したいのは、『ZOO~愛をください』という曲です。少し古い曲ではありますが、みんな違って当たり前だということがよく現れた曲だと思います。皆さんは、自分を人間以外の動物に例えるなら、どんな動物だと思いますか?曲はこちらから試聴できます。

https://open.spotify.com/track/5aj32YCeYjeEcWqlKH1R6q?si=6xe_HbVPTmidO8osGh360Q&context=spotify%3Asearch%3AZoo

7 おわりに


最初からいきなり真面目なお話を失礼いたしました。しかしおそらくここに書いたことと、私は武者修行の期間、ずっと向き合うことになるのだと思います。個性の大切さや多様性、自己肯定感の維持などが叫ばれる時代において、私とあなたの違いとどう向き合っていくのかは、おそらく日本からイングランドまでの15時間のフライトなんかでは到底答えの出せない問題です。


そんな大きな研究設問を抱えつつ、私は元気に修行に励み、その記録をここに書いていこうと思います。そしてたまには、小説なんかも投稿していくので、そちらもお楽しみに。


それでは今日はこの辺りで。Have a nice day!

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