フリーランス一年目で、営業せずに高単価の仕事を得る方法
すごく不遜な言い方かもしれませんが、私は相手との上下関係ができてしまうのがイヤで営業をしたことがありません。
現在フリーランス3年目。それでも途切れることなく仕事を請けてきました。
有名アーティストみたいに「待っていればいくらでも仕事がもらえる」なんて話ではありません。
その理由は最初から高単価の案件をもってフリーランスになったからです。
フリーランスになってすぐに飛行機に飛び乗り、海外の好きな都市で暮らしているのも、お金や営業の心配を全くしなくてよかったから。
(フリーランスになるまでの様子はこちらで紹介しています☞海外を遊牧しながらフリーランスとして生計を立てる方法)
今回はかなり戦略的に、フリーランス一年目から営業しなくても生計を立てるためにやった方法を書きます。
そもそもなぜ営業したくないのか
フリーランスは
①会社から独立する形でなる
②経験の浅いうちからなって実績を積む
③はじめからフリーランスを目指す
の3つの形があると思います。
最近は③が増えてきて、新卒でフリーランスを目指すという人も珍しくありません。
しかし、こういう人達は大抵自分を応援してくれる人の存在がいたり「人脈作りがんばろう」という人とのコミュニケーションに積極的な人達です。
私は東京で働いている間に「相手が自分にとってメリットがある人間か」という値踏みするような人間関係にほとほと疲れてしまったので、なるべく『人脈を作ろう』と外にでることをしたくありませんでした。
また日本ではフリーランス人口が増えているとはいえ、その地位がまだまだ低いです。高いスキルをもったベテランのプロフェッショナルにならないと意見が通らないなんて経験をする方も多いのではないでしょうか。
自分から営業をする=相手から仕事をもらうという構図ができてしまうと、無茶な要求や安い費用で使われてしまいやすくなります。いわゆる下請け扱い。
「納期を早めてほしい」
「ここ何となく気に入らないから直してほしい」
「いやならいいよ、他の人に頼むから」
そんな取引先との関係は、ストレスしかたまりません。不遜な関係で成り立つ仕事なんて楽しくもなんともないので、フリーランスになる前から出来る限りしたくないなと思っていました。
そのため、個人で収入を得だしてからフリーランスになろうと思った時点で「どうやって人脈を作らなくても高単価の案件を定期で取れるか」を考えながら行動しました。
会社員でも好きなことをして過ごす
この方法に関しては、かなり戦略的にやりました。
簡単にいってしまえば『フリーランスになる前に実績をつくってしまうこと』です。
これは会社員だからこそできることでもあります。なぜなら自分の経歴や身分を会社の実績や信頼が底上げしてくれるわけですから。
フリーランス一年目の新人がいきなりポンっと「仕事ください」なんて言うよりずっと楽だと思っています。
会社員は基本的に給与が変わりません。残業しても、人より多く仕事を受け持っても。
決まった給与で働く会社員の多くは「どうやったら楽ができるか」「仕事を減らせるか」ということばかり考えてしまいがちですよね。
会社から帰ってきて、疲れてだらだらごろごろ。なんとなく今の生活はいやだけどどう変えればいいかもわからない。私もそんな時期がありました。
しかし一度外資系の企業で働いたことをキッカケに、「決まった給与が保証されているならそれこそ好きなようにやればいい」と思うようになりました。
現在本業にしている映像の勉強は会社員の頃に独学ではじめたものです。最初のきっかけは「こういうものが作れる人になりたい」という願望から。
そもそも知りたがりなのでわからないことはすぐに調べます。そのため「気になって調べたことを保存しておく場所」としてウェブ制作やシミュレーションゲームの製作などもはじめました。
自分が知りたいことを書く、ほしいものを作るという考えが根本にあり、ついでに「人に提供することでお金がもらえたらいいな」というwinwinな感じです。
投資もそうですが、スキルって時間をかければかけるほど身についていくから好きです。一年後を想像してワクワクすることがいちばんの原動力かもしれません。
話を戻すと、会社員時代に培ったスキルで「外注」する仕事を請け負うこと。
これがフリーランス一年目から高単価案件を取るために私がやった方法です。
会社員をやりながら戦略的にフリーランスとしての仕込みをする方法
会社員とフリーランスは、決まった給与で働くか、一仕事あたりの単価で働くかのちがいです。
ブラックな言い方をするなら、会社員なら一定の給与でいくらでも働かせられます。
しかし、社員がもっているスキルは大抵部署ごとに偏っていることが多いです。プログラマーならプログラミングが得意だったり、ディレクターは企画や分析はできるけどデザインはできないといったように。
外注にだす仕事=社内にスキルを持っている人がいないということ。つまり社内や部署の『誰でもできる作業ではない』ということがポイントです。
ここでまずアドバンテージが作れることにお気づきでしょうか。
例えば、デザイン部が宣伝用のちょっとしたHPやアプリを作るとき、開発部に依頼することもありますが、大抵は早く安くすませたいのでそこそこの外注(数万円とか)ですませようとします。
そんな時に社内で「あ、それならやりますよ」という人がいたらどうでしょうか。
上司としてはお金は浮くし(なぜなら給与は変わらないから)、社員なら細かな要望やリテイクもだしやすいし、外部との余計な交渉も省けます。社内で完結できるというのは頼む人たちにとってもメリットがあるんです。特別なデザイナーに頼みたいといった案件を除いて、そういう細々した面倒はよく転がっているもの。
さらに営業先や取引先とのやり取りでもそうです。
例えばウェブサイトを作っている会社がクライアントからそれをアプリにしたいと言われた時、外注にだしたらコストがかかるし、ウェブサイトの仕事まで大切な顧客を別の会社に取られてしまうかもしれません。
けれどコンテンツのあるサービスをちょちょいとアプリにするくらいなら、フリーランス初心者のプログラマーでもできます。デザインや企画自体は決まっているわけですから。
会社からしたら社員がやることでクライアントに利便性を売り込み、さらに仕事をもらえる。クライアントからしたら複数の会社を経由することなく一括で頼むことができるので、打ち合わせなどの面倒が省ける。
なんだか良いこと尽くしのような気がしませんか。
もちろん出来上がった制作物がきちんと会社やクライアントの求めるものに仕上がっていることが条件です。これは自分の努力次第でなんとでもなります。
そしてここからが肝心です。そんな仕事を請け負っている人が辞めるとなったらどうなるでしょう。
ここでニヤリとした人はもうお気づきですよね。
もしその人が退職したら、会社もクライアントもお金を払って新しい人を探さないといけないわけです。もともと代わりにできる人がいなくて外注しようとしていたのですから。
会社側も自分たちの事情をわかっている人に任せたいから「フリーランスになる」と言ったときそのまま仕事をスライドして請け負うことができます。
金額は交渉次第ですが、もともと他社に依頼するほどのものだったなら予算は数千円、数万円で収まるはずがありません。それでも一人のフリーランスに依頼する方が会社に依頼するよりも安くなるのは当然です。
会社からしたら「その値段でいいの」という感じ。けれどフリーランス一年目で一件数万円〜の案件をとることがどれだけ大変かはフリーランスになろうとしている人なら想像つくかと思います。
「あの人にしかできない」を増やす
このnoteを元上司が見てたら「なんでも快く請け負ってたけどそんな裏があったのか」と思われそうです(笑)
けれど実際には「自分のスキルアップのためにやってみたい」という気持ちと「え、これなら私できるのにわざわざ外注するの?」みたいな思考からこの方法に辿りつきました。
世の中には外注用のいろんなサービスがありますが、いきなりクラウドワークスのような外注サイトを使って安時給で働かされるのも嫌だなと思ったのです。
社内や取引先ならお互いによく知っているし、困っているところを助けることで査定UPにも繋がります。
『覚えたことはすぐに実践してみたい』その機会を信頼のない状態でできるのが会社員の強みです。
実際に頼まれたときは、夜中まで調べものをして、何度も直して直して直しました。上司にみせてからも細かな修正をいくつも対応。もちろん時間外労働です。
初心者ならではの苦労もたくさんありました。経験がないことがバレないように全部調べまくりましたし、バグが起きたときは徹夜で直しました。
自分から請け負うということは責任が付き纏います。けれどちゃんと成果がだせれば継続して頼まれるようにもなります。
数多くいるフリーランスの中で自分を見つけてもらうなんて至難の技です。その職種でトップ100にでも入らないと向こうから仕事なんてきません。通常はフリーランスになって小さな信頼を積み上げて、大きな仕事を得ていくものですが、その過程を一年で会社員をやりながらすっ飛ばしたといえばいいでしょうか。
社内で「あの人にしかできないよね」を増やすことは、フリーランスになりたい、つまり独立したい人にとってかなりの強みになります。
外注に出せば数十万円かかる費用を、人となりがわかっているかつての仲間や仕事相手に委託する。フリーランスになって営業をしなくても初めから数十万〜十数万の案件を持つことができます。
しかし、何でも手当たり次第やればいいというものでもありません。
1.自分がフリーランスになってもやりたい仕事
2.外注として需要があり、定期的に必要とされる仕事
3.作業量に対して収益率が良い仕事
この辺りを見極めることがポイントです。
一件あたり数十万の案件が継続的にあれば、せっせと営業しなくてもフリーランスとしてやっていけることは身をもって証明しました。
もしその案件がなくなってもやった仕事はポートフォリオとして残りますし、私の場合は他にも4〜5個の収入源があるので、今のところは自分から営業しようとは考えていません。
もちろん何十年も同じ仕事があるわけではないので、他のスキルを伸ばしたり、興味のある仕事は無償でやってみたりしています。あと4〜5年は営業しなくてもやっていけるなという所感です。
フリーランスは不安定だ、とよく言われますが、私はこれまで追加で案件を発注されたことはあっても減ったことはありません。
それだけ企業側にとっては一度勝手がわかる人に頼むと他の人に変えにくいということなのかなと感じました。
こんなの偶然だろうとか、業種がよかっただけだという意見もありそうですがそうは思いません。
どんな職種であれ、業種であれ、人から必要とされることであれば仕事になります。
例えば飲食店勤務でポスターのデザインやHPの制作、SNSの宣伝を請け負ったり。今風にいえばインフルエンサーになって宣伝するのも立派にフリーランスになれます。
さらに頼む側からしたら「え、やってくれるの?」って感じです。外注したら見積もりから打ち合わせから大変ですから。畑違いな業種の中でやるからこそスキルを活かせることもあります。
最近ですと「マッチングアプリのプロフィール欄の添削」を仕事にしているという方がいるそうです。「職業は?」と聞かれても一言で答えられなさそうですよね。こんな風に必要とされることを見極めて仕事にしている人は大勢います。
仕事を自分で作れてその結果が満足されるものである。これさえできればどんな業種でもフリーランスとして活動できると思います。
ところがいきなり「仕事を依頼される側」になるのは難しい。その仕込みをできるのが会社員として働いてる間にできるメリットです。
仕事を依頼される側になれば、無茶な要求もなく対等に扱ってもらえます。
今回の戦略はあくまで私の一例ですが、他にも自分なりのやり方をみつけられる人であれば『フリーランス=営業つらい』状態から抜け出せるのではないかなと思います。
よく言っていますが「他人を参考にはしても、自分のやり方は自分で考えた方がいい」です。これは本当にそう思います。
いま自分が置かれている立場、環境、とれる行動。そういったものを含めて考える際の参考になれば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
さらに、私が具体的にどうやったかはこちらに記載しています。映像系の案件や価格に関する内容がでてくるため、あまり人に見られないように有料にしています。ご容赦ください🙇♂️
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Twitterやってます(@mug_i11)
noteに移住計画の頭の中を書いています
数ヶ月ずつ滞在して「どの国に住みたいか」を考える自由研究をしているフリーランスの考察・感想です。このnoteは移住計画の頭の中を綴っています。よろしくお願いします。