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#27 私がブルガリアに住もうか迷った理由


今まで旅をするにしても暮らすにしても、私の中に『ブルガリア』という選択肢はありませんでした。何故ならブルガリアという国を全く知らなかったからです。

欧州といえば、イギリス、フランス、イタリア、スペイン…東欧といえばある程度の知識があったのはエストニアくらいでしょうか。

5年近くいろんな国で暮らして "知らない国を知っていく魅力" を実感していたはずなのに、自分の中に意外と小・中学校の地理歴史で習った感覚が根強く染み付いていることをしみじみと感じました。

ブルガリアに行くことになった経緯

気軽な海外渡航ができなくなった2020年。

おそらく今後も状況は良くならないだろう、ついでに花粉の季節を日本で過ごすのは耐えられない!とトルコに渡りました。この記事を書いている2022年1月も相変わらずトルコは観光目的で気軽にいけるほぼ唯一の国になっています。(詳細はこちら

トルコに3ヶ月滞在したあと移動したのは、お隣の国ブルガリアでした。トルコ同様にブルガリアもPCR陰性証明のみ、ビザなしで3ヶ月滞在することができました。

多くの日本人がそうであるように、私もブルガリアと言えばヨーグルトのイメージしかなく、トルコで多様なヨーグルト文化に触れてからはそのイメージすら薄らいでいました。

そんな中、ツイッターで東欧に特化しているブログを書いてる方がいて、折に触れて流れてくるツイートから東欧に関心をもちました。その国に滞在するときはなるべく現地の言葉で日常会話をしようと頑張るのですが、ブルガリアがキリル文字発祥の地であると知って一気に興味が湧きました。

そんなこんなでブルガリアのソフィア・プロブディフの二都市に滞在しました。日本でいうならソフィアが東京、プロブディフが大阪です。

そしてブルガリアという国を知っていくうちに「あぁ、ここに住むのもいいかもな」と感じたのです。


"丁寧な暮らし"が当たり前の国

私が「ブルガリアに住むのもいいかも」と感じた理由は、ここに住んだら心身ともに健康になれると感じたからです。

ヨーグルトのイメージが強いブルガリアですが、むしろハーブとローズが生活の中にあるナチュラリストもビックリの自然派でした。滞在中とても肌が綺麗になったし、すぐにお腹壊したり気だるさを感じる虚弱体質にも関わらず、終始体調がよかったんです。

ブルガリアにきて、いろんなハーブの使い方を知りました。専門店もあればスーパーにも売っているので自然と生活の中に組み込まれていく感じ。

物価は東南アジアと同じくらいですが、東南アジアで暮らすよりも断然ブルガリアで暮らした方が健康に良いだろうなと思いました。

競争社会に疲れて半農半業でのんびり自然を感じながら暮らしたい人におすすめの国です。

実際にそういう欧米からの移住者も多いらしいです。山の麓で田舎暮らしというとスイスが思い浮かびますが、高物価のスイスよりもかなりポテンシャルを秘めた国なのでは?と感じました。

心がホッと楽になる世界

ブルガリアは日本の4分の1ほどの国土ですが、北海道みたいな土地の使い方をしています。

道路の広さや土地に対して人が少なく感じるというか。ブルガリアに来たその日に街中を歩いていて、人口=国力っていう意味をなんとなく実感しました。そして老人が多いです。若い人は外国に働き口を求めることが多いらしい。

人々はスペインほど気さくな感じではないですが、懐に入れた人には義理堅くあるという雰囲気を感じました。コロナ禍だったにも関わらず、アジア人に対する差別や偏見はもちろん、不躾な視線や都会にありがちなマウントも全く感じなかったことには驚きました。

出会う人出会う人が自分の心に従って自然に生きてる。こちらが心を開けば受け入れてもらえる土壌はあるなと。強面で面にはださないけど優しいクマみたいなおじさんと会いました(笑) 

ブルガリアの方の気質はなんとなく日本人と会う気がします。


移住を迷った理由

ペナンの時も思ったのですが、そこそこ田舎なので娯楽は限られます。ひと月もすれば街中と家の往復くらいで生活に慣れますし、正直、刺激はそんなにありません。

週末のモールに人が集まるところとか、本当に地方の一都市に似てると感じました。ソフィアは建築物もなかなか素敵なので、対外的に活動する人が増えればパリくらいのポテンシャルはある街だと思うのですが。

しかし、娯楽は少ないですが自然はいっぱいです。

ブルガリアの大地は広々としていて、主要都市でも山に囲まれているほどよい田舎です。欧州の田舎と呼ばれている通り、空気も美味しいなと感じました。

街中から1時間も車やバスで移動すれば自然の中です。日本で例えるなら家の周りがきれいな高尾山に囲まれていて、いつでも気軽に登りにいけるイメージ。山登りを趣味にしている人なら最高ではないでしょうか。

マリオヴィッツァ山やヴィトシャ山などの名峰がたくさんあります。歳を取ってハイキングや長距離ランニングを趣味にしてのんびり夫婦で田舎で暮らし、なんて光景が思い浮かびました。

島国ではなく陸続きなので他国に遊びにいくなど活発に行動することもできます。トルコやギリシャにも行きやすいですし、私はルーマニアの方に行ってみたいと思いました。

そして、そんなブルガリアは移住するならやはり家族向けだなと感じました。それが移住の決め手にならなかった理由です。

田舎暮らしも山登りも都会とは違う不便さがありますし、海外ならなおさら一人では立ち行かないことも多いです。首都でも一人で飲食店にいる人は少なく、おひとり様は珍しいんだろうなと感じました。

家も家賃は安いのに部屋が広いです。友達やパートナーと住んだ方が絶対楽しい!ブルガリアと繋がりのある人、家族と一緒に目的があって住み着く人の方が楽しいだろうなと思いました。

私は今のところ「一人でも楽しく暮らせる場所」を探しているのでブルガリアは保留です。

おわりに

暮らしの中にハーブがある生活を含め、自然と触れ合えるのはブルガリアの最大の魅力だと思いました。

そしてブルガリアに行ったことで、今まで移住候補になかった国々に興味を持つようになりました。

旅暮らしは、自分が知らない国こそ面白いんだ!とあらためて実感しました。

まだまだ移住先探しは続きそうです。

(関連記事:私が旅にでる目的

関連リンク

☞Instagram(#mugi_bulgaria)にブルガリアでの日常生活を載せています

☞ブログに海外暮らしで役立つ情報をまとめています(https://kura-tabi.com/)

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mugi
数ヶ月ずつ滞在して「どの国に住みたいか」を考える自由研究をしているフリーランスの考察・感想です。このnoteは移住計画の頭の中を綴っています。