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ひより奮闘日記【第15話】約1分で読めるシリーズ

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美しい青のカフタンと空間……
あの日は魔法の書庫に、珍しいお客様が来た。

いつも通り案内し、私は中まで入らず退出した。
掃除をしながら30分ほど経つと、呼び鈴が鳴り書庫へ向かう。

"その人"の書庫内は……思わず目を見張った。

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「ここは素敵な書庫ね。驚いたわ、香りまで故郷に居るみたい」

長袖長ズボンのその女性は桃色のヒジャブで髪を隠しており、優しげな瞳を浮かべている。

「ありがとうございます。その人が望むものを映す魔法の書庫ですから」
「凄いわ。それにこのチャイ、飲んでも減らないし一緒に飲んだ方が楽しいと思って……貴方もどう?」

お言葉に甘えて一緒に飲んだ。以前飲んだチャイティーと味が違う。

「ん? このチャイも美味しい」

シナモンが入っていないことに気がついた、ひより。

「わあ、綺麗。刺繍が繊細……あの服はなんて言うんですか?」

部屋の奥にマネキンが着ている民族衣装が見えた。

「民族衣装でカフタンというのよ。家にあったものね、普段着ないけどね。
魔法ってすごいわ、中庭まである……」

「綺麗な民族衣装ですね。そういえば、探し物は見つかりましたか?」

「ええ! 何だか忘れていたものを思い出したわ。たまには帰ろうかな……またここにも来るわね」

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そう言って彼女は喜んで帰っていった。

探し物はおばあちゃんのレシピ本だそう。

なんでもヨーウルト レシピで、青いカフタンはお母さんの刺繍が入っているのだとか。

訪れた人が笑顔になると私も嬉しい。

あ、ちなみにお店の名刺を渡しました。
webサイトQRコードを貼ってあるから、アピールも忘れなかった!

名刺を作って少しずつでも前進。

近年少なくなっていく書店だけど、色々な人の居場所だから失いたくない。

私もまた探しモノが見つかるといいな。

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皆さんお仕事、学校、家事もお疲れさまです。

挫けそうになるけど、そんな時こそ初心を思い出して頑張ってます!

気晴らしに散歩や、5分でも走ると脳も活性化してスッキリするそうですよ✨

byひより

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