ビジネスフレームワーク図鑑 すぐ使える問題解決・アイデア発想ツール70
IT業界・システム開発においてフレームワークと聞くと、Vue.js、React、Spring Boot、Ruby on Railsなどが思いつくでしょうか。
このnoteに記載するフレームワークは「ビジネス」に関するものです。
なぜこの記事を書くことになったか?
翔泳社のブックアンバサダー募集がありこれはまた良い機会だ!と思い応募したのが始まり始まり。アイデアを考えたりすることは好きだが、思考に関するフレームワークは気になっていた!
●アンバサダーについてはこちら
https://www.shoeisha.co.jp/book/campaign/ambassador
●私が選んだ書籍はこちら
「ビジネスフレームワーク図鑑 すぐ使える問題解決・アイデア発想ツール70」
https://www.shoeisha.co.jp/book/detail/9784798156910
では、始まり始まり。
本の構成
この本では、第1章から第7章までで構成されており合計70ものフレームワークが具体例を交えて紹介されている。しかもどのフレームワークも見開き1ページにまとまっていて、気になるものから目を通してみたり、インデックス的に調べてみたりと、集中して読むことができない時でも読みやすい。
第1章:問題・課題を発見するフレーム
第2章:市場を分析するフレーム
第3章:課題解決のアイデアを練るフレーム
第4章:戦略を立案するフレーム
第5章:業務を改善するフレーム
第6章:組織をマネジメントするフレーム
第7章:他者に伝える・共有するフレーム
章の構成にも意味があり、ただ羅列しているわけではなく問題の発見から流れに沿ってまとめられている。思考を加速させるための問いがあったり、理解度を測るためのチェックポイントが書かれていたりと、至れり尽くせり!
第1章:問題・課題を発見する
以下の順に紹介されている。
STEP1. 問題をあぶり出す。
あるべき理想の姿と現状を比較し、問題を可視化する
STEP2. 問題を整理する。
書き出した問題と集めた情報を整理する
STEP3. 優先順位の決定
取り組む課題の優先順位を考える
何が問題か?漠然としている時もあれば、そもそも問題が見えていないこともある中、「問題の概念」を押さえるところからスタート。
紙に書き出して思考を整理・可視化するといいというのは良く聞くが、そこにフレームワークが適用できるというものだ。
FW01: As is / To be
1つめに紹介されているフレームワーク。見出しには「あるべき理想の姿と現状の間にあるギャップを可視化する」とある。
冒頭にも記載したが、各フレームワーク見開き1ページに多過ぎず少な過ぎずの情報量とレイアウトで見やすい。
「具体例」「基本情報」「使い方」「思考が加速する問い」「チェックポイント」で構成されている。あまり多くを抜粋してしまうと良くないので、このフレームワークだけこういう感じに書かれているというのを簡単に紹介。他のフレームワークも同じスタイルで紹介されている。
●フレームワークを使った具体例
●基本情報
「As is / To be」は、あるべき姿「To Be」と現状「As is」のギャップを可視化し、そのギャップを埋めるための方法を考えていくフレームワーク
●使い方
1. あるべき理想の姿を描く
2. 現状を整理する
3. ギャップを分析する
●思考が加速する問い
理想までの到達度は今、何%くらい?
到達度を10%上げるためには、何ができる?
100倍の成果を目指すとしたらどうする?
重要な問題はどれだろうか?
●チェックポイント
・自分たちが到達したい、あるべき理想の姿を言語化することができている
・自分たちの現状について正確な状況を理解し、何が問題であるかを把握できている
・問題が存在しているという認識をチームで共有できている
上記のように5つの項目で構成されていて、個人的には「思考が加速する問い」があることで、机上の知識で終わらず自分の身の回りのことと具体的に結びつけて考えられる。まさに思考が深まる感じ。フレームワークを紹介している書籍は他にも読んでみたが、どうしても言葉の理解で終始してしまい実体験に落とし込めていない部分が多かった。自身の問題だが・・。。
そういう意味ではありがたい構成^^
FW02: 6W2H
このペースで全部を紹介することは流石に難しいというか、詳細は書籍を読んでいただいた方が良いので、読み進めながら書くスタイルに沿って気になったワードなどをピックアップしていこうと思う。2つめのフレームワークに上がっていたのは「6W2H」。
「5W1H」は良く聞くが、もちろん誤植ではない・・笑
「問題についてもう少し多面的に考えたい」時に有効
FW03: なぜなぜ分析
これは良く聞く。本を読み進めていてもう1つ構成的にいいなぁと思った点がある。あるフレームワークの使い方の中で他のフレームワークが活用できるときは、そのフレームワークが紹介されている点。「なぜなぜ分析」では、ツリー状に原因分析をすることが有効とあり、その際「ロジックツリー」のフレームワークを活用すると良いとある。「ロジックツリー」ってどんなのだろう?と思った時も、見開き1ページで簡潔にまとまっているのでちょっとだけ目を通してみるなんてのも良き。
コラム
第1章を読み進めていくと各章の最後に「コラム」があることに気づく。フレームワークを活用するにおいて意識しておくと良いポイントが章ごとに「コラム」として載っていた。目次にしっかり目を通していれば良かったわけだが、気がつかなかった。そのためなんか「お得感」を感じた笑
以上が第1章。他の章も同じように進んでいく。このまま書いていくとネタバレにもなるため、各章とステップの紹介にとどめたいと思う。
第2章:市場を分析する
ステップは以下の順。
STEP1. マクロ環境や自社について分析する。
世の中や業界の動きを知り、自社の現在地を把握する
STEP2. 顧客について分析する。
顧客目線に立ち、顧客について知る
STEP3. 競合について分析する。
自社にとっての競合は誰だろうか?競合を知ることで自社を知る
第3章:問題解決のためのアイデアを練る
ステップは以下の順。
STEP1. 制限なくアイデアを発想する。
アイデアの種となる選択肢を作る
STEP2. アイデアを形にしてみる。
アイデアを整理して収束させていく
STEP3. アイデアの評価と選択。
実行に移すアイデアを選択する
第4章:戦略を立案する
ステップは以下の順。
STEP1. 戦略の方向性を考える。
目的を達成するためのシナリオを考える
STEP2. どのように実現するかを考える。
戦略を実現するための具体的な方法を探る
STEP3. 目標を設定する。
戦略・戦術に数字を入れる
第5章:業務を改善する
ステップは以下の順。
STEP1. 結果を振り返る
現状を把握して、次の行動を検討する
STEP2. 業務の状態を可視化する。
取り組んでいる業務を棚卸して評価する
STEP3. 改善策を考える。
現状をよりよくする方法を探る
第6章:組織をマネジメントする
ステップは以下の順。
STEP1. 目的を共有する。
組織の存在意義を明確化して求心力を高める
STEP2. メンバー間の関係性の質を高める。
お互いの個性を理解してサポートし合える関係を築く
STEP3. メンバーのモチベーションを高める。
モチベーションに影響を及ぼす要因を把握して、対策を考える
第7章:他社に伝える・共有する
ステップは以下の順。
STEP1. 情報を伝える。
企画書やプレゼンテーションの基本をおさえて、他社に正しく伝える
お。この章はSTEPが1つ。
FW70: TAPS
最後に紹介されているTAPS。FW01: As is / To be から始まり、繋がっている素敵な構成。
まとめ
フレームワークを活用することで、共通の認識や整理の元に問題解決やアイデア発想ができるので、早速社内研修やワークショップで使ってみたい!
また、冒頭でも書いたが1つ1つのフレームワークが見開き1ページにまとめられているので、気になるフレームワークだけをまずは読んでみたり、目的に応じてチョイスするなど、気軽に読めるのも良いと思った。