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北米の強豪M80の特徴的なアセント構成
アナリスト初心者のMasgomiです。
今回は北米の強豪チームであり、元XSETのオーナーであるNateが立ち上げた新進気鋭のチームであるM80がアセントで面白い構成をしていて、それがTSM相手に見事に刺さっていたので分析していきたいと思います。
◎構成について
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ジェット、フェイド、KAY/O、アストラ、ブリーチのセンチネル無し構成です。
見ての通り、アセントのメタ構成である ジェット、ソーヴァ、KAY/O、オーメン、キルジョイとは、遠い構成となっています。
センチネル無し構成はDRXがアセントで採用しているジェット、ソーヴァ、フェイド、KAY/O、アストラが一般的ですが、M80はソーヴァの代わりにアセントでは珍しいブリーチを採用しています。
また、最近のNA challengersではM80を真似してか、Shopify Rebellionもこの構成を採用し、FaZe clan相手に勝利を収めていました。
◦ブリーチ採用の強み
・ブリーチによるミッドコントロール
・足止め能力の高さ
・強力なセットアップ
・敵のスキルに対する返しのスキルの豊富さ
◎デフォルト
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M80のこの構成のデフォルトは、B側はジェット、フェイドの2人で守り、A側はKAY/O、アストラ、ブリーチの3人で守る2-3配置となっています。
ミッドを空けてBメインをプラウラー、AメインをKAY/Oナイフとワンウェイスモークで取りに行きます。
Aショート、Aメインにはブリーチ、ケイオーなどの足止めスキルを豊富に割くことで、サイトのアストラができるだけ耐えられるようにサポートします。
基本的に、メインかミッドのどちらかに2人or3人で当たりに行き、どちらかを空けるという動きをしています。
このラウンドではBメインのプラウラーに反応がなかったため、ジェット、フェイドの2人でミッドを守りに行っている
◎この構成最大の強み、ブリーチによるミッドコントロール
この構成の最大の強みは何といってもブリーチ、KAY/Oのスキルと合わせたピークによるエリア取り、特に今回の試合ではミッドの主導権をM80が上手く取れているように感じました。
ミッドアクションと同時に、ブリーチのスタンとKAY/Oフラッシュでのピークでミッドを取り返すM80
ただ、Bサイトをドライで進行していたsevenに3キルもっていかれてしまう
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このように、Aショートにいるブリーチが、ミッド側にスキルを入れることができるというのがこの構成の強みであると言えます。
ただ、センチネルがいないので1エリアに人数を割くと、空けているエリアからドライで入られた場合、簡単にキルを取られてしまうことがあるのが弱点といえます。
KAY/Oフラッシュとブリーチスタンの合わせ、そこにジェットとフェイドのダブルピークでボーナスラウンドにも関わらずミッドの敵を壊滅させる
◎ブリーチスキルでのカバーと足止め
ブリーチは遠目から簡単にスキルを入れることができるため、孤立している味方に対してもサポートをすることができます。特に、サイトで耐える際には多方面にスキルを入れることができるため、サイトの一番奥に入ってスキルでサポートをするという戦い方がとても強力です。
ヘブン、Aショートからという特殊な挟みをTSMが行うものの、ブリーチが早めに情報を取ってサイトの奥まで退き、Aショートにスタン、ヘブンにアフターショックを入れ敵のタイミングをずらし壊滅させる素晴らしいjohnqtの動き
◎通常よりも強力なBメイン逆セットアップ
アセントのメタ構成であるジェットソーヴァKAY/Oオーメンキルジョイの構成では、リズムを変えたいときやTO後にBメインに守り側からセットアップを仕掛けるときがよくあります。その際、KAY/Oフラッシュとソーヴァのリコンにジェットのブリンクを合わせるというのが普通ですが、このブリーチ構成では、ブリーチスタンとフェイドのプラウラーを加えることでより強力なセットアップを生み出しています。
失敗こそしたものの、相手に強力なBメインセットアップがある事を印象付けさせる。また、逆サイトでは引き目でアストラがオペレーターを持つことでワンピックを取って人数イーブンに持ち込んでいる。
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メインを掌握することができる強力なセットアップ
◎サイト空けからの素早い5vs5リテイク
この構成では、ブリーチのローリングサンダーを始め、フェイドのナイトフォール、KAY/Oのヌルコマンドなどリテイクの際に強いアルティメットが豊富なため、サイトを空けた5vs5リテイクでも有利に戦うことができます。
また、リテイクの際もブリーチのスタンとフラッシュによる強力なセットアップを行うことができます。
A1-B4配置の後、Aメインの敵のドローンに合わせてBメインにナイフを放ち、敵がいない情報を取るとすぐさまグループアップしてAサイトに寄り、ローリングサンダ―と共に素早いリテイクを敢行
◎まとめ
アセントブリーチというのは競技シーン初期のVS構成以来全くと言っていいほど見られませんでしたが、他の2人のイニシエーターとの合わせによってエリア取りにおける強力なシナジーが生まれることがわかりました。
1マップしかまだやっていないため攻めを見ることができていませんが、観戦し次第分析してみたいと思います。
こういう文章を書いたことがなかったので非常に拙くはあったと思いますが、精進しようと思いますので今後ともよろしくお願いいたします。
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