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shinobuwada
小学二年生と悲しみへの向き合い方
小学二年生の長男が週末出かけたショッピングモールで大切にしていた人形を無くした。預けていたので直接目にしていないのだが、義母によると、これまで見たことがないくらいわんわんと泣いていたらしい。
翌日迎えに行った時もうつむいたまま表情はどんよりしていた。帰り道、どう接すれば良いか分からなかった。「また買えばいいじゃん。」と声をかけそうになったが、失ったものを新品で埋めるのではなく、「悲しい」という感情をちゃんと持つことが大切な気がして、言葉にできなかった。
悲しみへの向き合い方は、教えることができない。最終的には、自分で消化していくしかないのだと思う。だから、「悲しい」と自分が感じていることを認識することと、それに向き合える経験は、貴重かもしれないと思った。
年齢を重ねるごとに、感情を解放して、わんわんと泣けるほどのことは、ほとんどなくなってしまった。感情をコントロールできるようになることは、平穏であると同時に解放の仕方を忘れてしまうことでもある。
帰宅後に堰を切ったように泣いた彼をなぐさめながら、それを羨ましくも感じる自分がいた。