AIはサイコロを振らない-ChatGPT、Copilot、Gemini、Claude、Perplexity
「神はサイコロを振らない」は、アインシュタインが述べたフレーズです。宇宙の出来事は全て偶然によるものではなく、決まった法則に従って起こっているということを意図したものとなります。
生成AIが生成するランダム性はどのようなものか見て行きます。
次のお題で、生成AIにサイコロを12,000回振ってもらい、出る数をカウントします。
お題:1から6までの数字の中から1つだけ数字を選んでください。この作業を12,000回実施してください。各数字の登場回数を教えてください。
ChatGPT
ChatGPTでは、Pythonコードが表示されました。おそらくこのコードを実行すれば結果が出るのでしょう。
Copilot
Copilotでは、合計12,000になるように各数値の数がカウントされています。本当にシミュレーションしたのかはわからないですが、各数値の登場回数の合計が一致するということと、各数値は2,000回ずつ出るという理論値から大きなズレは無い数値になっています。
Gemini
Geminiでは、各数値は2,000回ずつとなると書いてあり、そんなに面白い回答ではなかったです。
Claude
Claudeでは、理論値を述べるだけではなく、実際のシミュレーション値とその時のPythonコードを出力しています。今回コードを生成したのはChatGPTとClaudeだけでした。コードとしては似たような形となっています。
Perplexity
Perplexityでは、シミュレーションを行った場合の可能性の値として出力しています。
所感
生成AIにおいてランダム性を表現する際、その出力は過去に学習したデータや、Pythonなどのプログラミング言語でシミュレーションした結果に基づいています。
このことから、生成AIの出力に含まれるランダム性の一部は、Pythonのコードやその乱数生成アルゴリズムに依存していると言えるでしょう。
また、AIの学習データやアルゴリズムの設計によっても、そのランダム性の度合いや特性が変わるため、生成AIのランダム性は生成されるプログラムの実装に大きく左右されることが示唆されます。