贔屓の役者さん、その訃報は哀しい
昨日、中村吉右衛門さんが亡くなった。朝、ネットで見た。寂しい。77歳だって、私より8歳も上、まだまだ、いづれお迎えが来るとは知っている。みんな100パーセントだ。同じく贔屓だった中村勘三郎さんに至っては、私より若く、もうだいぶ前に亡くなった。いまは息子さんが歌舞伎の舞台、NHK大河ドラマで活躍している。時代が、どんどん進んでいる。
わが母も、今年3月11日亡くなった。その前の年、同じ日に義父が亡くなった。もう二人とも意思疎通のできない植物人間状態だった。苦しみもない代わりに、別れの寂しさ哀しさは、とうの昔のなくなった。でも、いざいなくなると哀しさは、ひたひたと押し寄せた。
そして、もっといやなのは、兄弟との相続問題、わずかな金、弟が母を引き取ると言って、貯金や土地などをすべて渡した。しかし、あっという間に、居住地から郷里に返し、金はそのまま。以来、10年近く。
もういい。遺産など要らないと、心に決めた。ただ状況だけ知りたくて、調べ上げた金融機関に足を運んで、相談した。弟は、すべてを相続するために、いろいろな手を打っていた。哀れなことだ。
結婚もせず、一流大学を出ながら、地方の一支店長、林子平の、妻もなく、子もなく、金もなしそのまま。
相続放棄をしてお仕舞い。
親を亡くした哀しさと一人だけの兄弟のおぞましい根性、それで、この半年、モチベが下がった。
有名人であれ、親であれ訃報は、いやだな。せめて自分は、そういうことのないようにしたい。金も地位も、その他死んだら終わりなのだ。
しかし、人はすぐ忘れる。田村正弘も色川大吉も瀬戸内寂聴も、ついこの間死んだばかりなのに、もうほとんどマスコミにでない。コロナで死んだ志村けん、忘れ去られている。
合掌