花とじいさん、お互い名もなく美しく
花は美しい。じいさん、美しくない。そういう範疇ではない。
名前なんて関係ない。どういう立場で、どこまで行ったかなんて、気が付いたら終わっていた。
頑張った間、生きていればいい。自分がやりたいようにやり、家族を養い、それなりの存在意義を持った。
終わっても、自分が生きている限り、それなりの人生と存在がある。
花も同じ。
寒い農場で種を撒かれ、芽を出し、花を咲かせる。
咲いている間に、全然、知らないところへ売りに出される。
いまは温かい部屋で、しばし輝きを魅せている。
この部屋の住人は、もうだいぶ年齢のいった人、男、だけど花が好き。
年寄りの冷や水で、この一週間毎日一万歩あるいている。あげくに、遠い所へ行って、映画や大都会の街並みを歩いて悦に入っている。
昨日は、昨日で家族の障害対策で、作業所で今後の展望を話し合いにいった。若い指導員が、いろいろ検討してくれている。
しかし、その反動で、足腰が痛い、夜半の静けさがいいと、最近、夜更かしが多い。朝は、早起き、真っ暗の中をうろうろ、寒いので、外へは出ないけれど、なんやかや動いている。
コロナ対策の早朝換気も、顰蹙をかいながらも、続けている。
足腰立たないくらい痛い、ベッドから置き上がるのに、一苦労、あぃたた!くそっ!
みんな、こうやって老いと闘っている。いつかは負ける。
だけどがんばる。
腰は大事。なにをするにも、力が要る。痛いと作業が進まない。
なんとか這ってでも、頑張る。
そうしたものだ、人生は。
どっちにしても、今日は今日、明日は明日。
明日がんばろう。
おやすみなさい。
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