家族が一人減った夕方
四女が入院、手術予定で2か月は不在となった。精神障害者で何かとこころにかかる存在、でもわが娘、後が心配だから、なんなら私は、そのためだけに長寿を願おうか、それも足手まといになるかと懸念しつつ、まぁとりあえず今日明日は、がんばろう。
自動車運転は、極力避け、なるべく自力歩行を旨としている。それでも今日は、妻と四女を乗せて病院へ。受付でしばらくウォーミングアップ、病院慣れしよう。マスクを着けて、入院荷物を担いで、手続きを待つ。
病棟の看護師さんが本人と家族に病院での生活について説明があった。私も30歳半ばに急性肝炎で1か月余入院した。医師に入院期間を尋ねると、あっさり、「そうね、1か月から死ぬか、そんな感じね。」なんと。
その女性医師とは、それきり。
それなりに珍しい経験ではあった。いい人生勉強だった、そしていい経験。同室の同病相哀れむ患者同士いろいろ思い出がある。個室の点滴柱を持って歩いている人との話し、個室いいですねって云うと、それだけ危ないんですよなんて。
内科は暗い。
1か月ぶり入浴許可で浴槽に入ろうとすると、やめとき、こんなところの風呂、なにがあるかわからんでって。そうだろう。
結構、男女混合平然と、みんな平気。ネグリジェの綺麗なッ女性、あれま。閑だけど、読書三昧、そのうち話し相手や院内徘徊、新聞やテレビと病院適合、そしてある日突然、退院指示。
別に拍手もなく、一人静かにフェードアウトというより、失踪。
このとき同じ病院で生まれたのが、今回の四女。
いろいろある、人生は。
明日手術、別に心臓とかの手術じゃないから、死ぬとかはないだろう。