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不思議な、そして怖い話 物にも命が
ニトリで買った目覚まし時計、だいぶ以前から使っていた。ただおいていただけだけれど。
まもなく小学生となる二番目の孫が、まだ乳児だった頃、この置時計の前に使っていた置時計を玩具にしていた。ある日、その孫が、前の置時計をもって、「はい。」って渡してきた。
触れるだけの部品をバラバラにして、動かなくなっていた。可能な限りの解体作業をやっていた。どんなに、工夫して復元しても、もう動かなくなっていた。
仕方なく、次の置時計を買った。それが、写真の置時計である。
先月ベッドを買って、設置してベッドで眠るようにした。
私の部屋、その中央部で布団を敷いて、夜中に目覚めて、起きるとき、ちょうど真上に、なんとなく照明のスイッチ代わりの紐の取っ手のようなボタン金具がついていて、それで照明をつけていた。
こんどは、ベッドの横の電子ピアノに、目覚まし時計を置いて、真っ暗な部屋で、時間を確認するため、手元すぐそばに置いた。
数日は、機能した。
なんとなく時間感覚がおかしい。
真夜中の時間確認をするようになって、置時計が、時間がズレてきた。
電池交換した、治らない。1時間に、10分前後遅くなる。
いろいろ修理を試みた、全然、治らない。しかたない、安価な物だから、もう得ないゴミとして処分しようと決めた。
昨日、大阪へ大相撲を観に行った。外へ出るとき、この置時計を、燃えない置時計の置き場に捨てる準備をしようと、上着のポケットに入れた。それなりの重さはあるから、忘れないと思いこんだ。
しかし、すっかり忘れた。
電車に乗ってから、気づいた。まだ、ポケットにある。
仕方ない、帰宅してから、ゴミ置き場へ入れようと。燃えない物は、そこらへんのゴミ箱へ入れてしまうのは、ルール違反。
また忘れた。寝る前に、気づいた。明日また。
電器量販店で買おうとして、なぜかもう一度テスト、電池を、また入れ替え、1時間だけ試した。
まともに動いた。えっ、なんで。勘違いだったのかな、いまままで。ちゃんとうごくやないか。表示時間のズレや目覚まし時間の間違いは、なんだったのって。
故障中の間、代わりのデジタル時計を、夜中につけると、オレンジ色の怖そうな色が爛々と輝いた。
いまは、しっかり動いている。
この置時計、「捨てるのはやめてくれ。」と言っていたのかな。
物にも命があるってことだ。