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太宰治、なかなか面白い。

 昨年、NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』、もう終わってしまって、話題にもならない。でも、いいドラマだった。フィクション、作り話と言ってしまえば、それまで。一年間、ずっと観た。
 大河ドラマ、最初の頃の『花の生涯』からずっと観ている。母は、そのために親類から中古テレビを貰って、観ていた。母と私は、それを愉しみに週末、かなり遅い時間帯だったと思う。あまりテレビは観なかった、その他もうひとつ日産自動車がスポンサーとなって、当然、今は亡きロイ・ジェームスが解説者となっていた番組、もうその内容もタイトルも記憶にない。大河ドラマはおおむね憶えている。懐かしいものばかり。
 懐かしいフイクションといえば太宰治、教科書にあった『走れ、メロス』、内容は、いまもよく知られていると思う。敢えて言うまい。知らない人が多いとしたら、私ももう骨董品の類なんだろう。それはそれでいい。昭和の人間だから、別に恥もしない。NHKの紅白歌合戦、もうはるか十年以上観ていない。歌の内容が合わない。それだけ。NHKには反対していない。
 受信料もちゃんと払っている、転勤人生で住民票とほぼ同時にNHKの手続きをしている。むしろ受信料払わないでいいんだなんて、知人友人、同僚とは対決姿勢すら出る人間だ。
 それは、私の父が四十代半ばでNHKに拾ってもらった恩義があるのも、ひとつの理由だ。それがなければ、私はずっと貧困にあえいでいた。冬でも半ズボン、甘いものといえば遠足のときのチョコレート1箱とバナナ1本、それが年間を通じての甘味品、そういう生活が当たり前で、それを向上させてくれたのはNHKという思いがある。
 貧乏から脱出、これはありがたい。
 本も買えた、少年サンデー、弟は少年マガジン、読むと交換した。
 こんな思いをして育った人間がいることを、NHK党の立花さん、ご存じだろうか。NHKが酷いこと、悪いことを説明してくれるなら理解できる。
いまのところ、そういう風はない、ただ奇をてらっているだけ。
 それが国会議員選挙に通ること自体が日本人として恥かしい。
 親は親、子は子である。
 しかし、一片の恩義は大切にしたい。
 おやすみなさい。
 話がそれた。太宰治の『右大臣源實朝』、非常に素晴らしい。
 それが言いたかった。読んだのは太宰治の全集もの、その他の小説も面白いし、よくできたものばかりだ。たいへんな教養のあるひとだと思う。

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