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神無月から霜月へ
明日から11月。若い頃、仕事で住んでいた京都府舞鶴では、この時期を「裏西」と呼んで、暗い気分になる。12月末近く、クリスマスの時季になって、雪が降り始める。雪は、周辺の地域社会を真っ白な雪景色に変え、すべての動きを停滞させる。
だが雪は、動きを止めているだけであって、人も自然も、すべて静かに大人しくしているだけ、みんな元気に暮らしている。
そして、春がすぐ傍までやってきている。
3月になれば、ほんの少し温かくなり、白い雪が解け始め、春が来る。
雪の下で、ジッと時節到来を待っていた花が咲き始める。
それは、ほんとうに圧巻の風情である。
春は、僅かの間、ごく普通の日々になる。
明日から始まる11月は、その大前提、それを北国の人は、「裏西」という。裏日本の西、「裏日本」はともかく、「西」は、ただそう思い込んでいるだけかもしれない。舞鶴、日本全体から見れば、それほど北ではない。
近畿地方、いわゆる関西圏の北の方に過ぎない。あと中部地方ではあるが、福井県とか鳥取県より雪も少なく、たまに日本海が白波蹴立てて、寒そうって感じだけ。
この1か月が過ぎれば、冬も真っ盛りが終わる。雪が降ると、寒くなくなる。温かいわけではない、冷たい風も、冷たい雨も降る、吹きまくる。それこそ雪女でも出そうな雰囲気がある。
この1か月ジッと耐えて、新しい年を迎えよう。
なんだかんだ言っても、生きていかないと面白くない。
遊びやせんとて生まれける。
なにか面白いことはないかいな。
おやすみなさい。また明日という日を愉しみに。