今日一日というには早い。天気が悪いのもあって暗い、まもなく日没だ。
はじめて転勤した舞鶴では、山陰地方というべきだろうか。
11月を「裏西」という。裏日本の意味合いだろう。能登もそうだが、舞鶴も晩秋、初冬は、暗い。寂しい。元々人口が少ないうえに、北は海、それも日本海よりずっと冷たそうな青いずっと広い、太平洋は、もっと広いけど。
兵庫県の北の方、神鍋、ハチ北高原、スキー場で頂上みたいな処に立って、海を観ると、あれがソ連か、当時は、ソ連だった。いかにも、そんな感じがした。街にいる外人は、ロシア人かドイツ人、これも暗い。
話が転々するが、四国遍路で徳島を歩いていたとき、駅でドイツ人のツァーが集団でいた。ドイツへ行った日本人観光局と雰囲気は同じだろう。
列車の中に入ると、女子中学生が「わぁー。」って言った。ドイツ人の観光客が入ってくると思いきゃ、ばりばりの日本人だったので、期待外れだったそうだ。近くにドイツ村というのがあって、第一次世界大戦で日本が青島(チンタオ)を攻略したとき、その捕虜を収容した場所がある。結構、文化的にいい思い出があるようだ。
舞鶴は、11月後半からクリスマスにかけて、こんな天気がずっと続き、うっとおしい。クリスマスのころ、雪が降り始める、ドカ雪まではいかない。ホワイトクリスマスというのに相応しい程度。
年が明けて、1月末には、たくさんの雪が降る。四方八方、雪まぐれ。
私も、当時は、特殊なタイや、スパイクタイヤだったか。たまに妻の実家、大阪へ行った。そのとき車の屋根に1メートル近くの雪とスパイクタイヤで大都会の真ん中を走った。バカみたいだけど、あの頃は、若かった。長女は3歳、次女は生まれたばかり。もう40年前のこと。
この11月のグレーな空を観ると、舞鶴を思い出す。
その土地、その土地いろいろな思い出。
舞鶴はかつての軍港、鎮守府があり、時々自衛官に乗せてくれる。
基本的に、あれで自衛隊アレルギーはなくなった、街には、水兵さんの制服の人が結構、見受けられた。
もうすぐクリスマス、師走そして正月だ。
奥様は、週末で一週間のお疲れでお休み。今日は、電気チェンソーはやめとこう。眠りを妨げるのは、よろしくない。