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2024年10月11日(金)「有害鳥獣・イノシシの牡丹鍋」

今日の東京は終日晴れ。
朝の最低気温は13℃近く迄低下、ソレでも日中の最高気温は25℃近く迄上昇。寒いんだか、暑いんだか?コレじゃあ体調崩すヒトも出てきそうですね。自分的にはやっと半袖短パンで歩き回ってて快適な季節になって来たんですが(笑)。さて、

昨日は「醗酵飲料(焼酎)・真鶴」について書いてみましたが、本日は「有害鳥獣・イノシシの牡丹鍋」についてお届けしたいと思います(冒頭画像はコチラから拝借しました)。

ぼたん鍋。
何の鍋だか、分かりますかね?そう、イノシシ肉を使った味噌仕立ての鍋です。
この名前の由来には諸説あるようです。一つには、冒頭写真の如く、鍋投入前のスライスしたイノシシ肉を恰も牡丹の花のように盛り付けるから、と言うモノ。二つ目は、肉食を禁忌としていた江戸時代にはそんな猪肉の鍋を隠語として植物の名にカモフラージュする為にそのような呼び方にした、と言うモノ。三つめは、二つ目とも関連するのかも知れませんが、花札6月の役札には牡丹の花に猪が描かれているから、と言うモノ(アレ?6月には蝶が書かれてて、イノシシが描かれてるのは7月の役札だぞ…???)。
特に花札で良く遊んでおられる方は(今時、そんなヤツいないか!?)お分かりかと思いますが、その世界の業界用語(?)ではイノシシのコトはぼたん(牡丹)、シカのコトをもみじ(紅葉)と言います。確かに、花札の10月の役札には紅葉に鹿が描かれてますね(ただ、鹿肉を使った紅葉鍋の由来としてはコレ以外にも、古今集の「奥山に 紅葉踏み分け 鳴く鹿の 声聞く時ぞ 秋はかなしき」と言う歌が出所であると言う説もアリ)。
まぁ、何れにせよ肉食禁忌時代の隠語であるコトは間違い無さそうですね。
そんな呼び方が肉食解禁になった明治以降でも、そして現代に於いても生き残っていると言うのは中々にオモシロいモノであります

実は、イノシシなんて畑を荒らす有害鳥獣ではあるものの、基本的には豚のお仲間でもあるので、そのお肉の調理方法としては殆ど豚と思って調理すれば間違いないなく、従ってイノシシ料理として特別に紹介するようなモノと言うのはあまり思い浮かばないんです。野菜炒めにしたって良いし、角煮作っても良いし、サムギョプサルや豚焼肉だって出来ちゃう。だから、ココで敢えて猪料理の紹介をする必要も無い。
ただ、そんな中でもイノシシをメインに押し出し、猪肉を食ってる感が一番強いと思われるのが、この牡丹鍋。

と言っても、中身的には豚肉の味噌仕立て鍋と殆ど変わらない。敢えて言うならば、秋にどんぐり等を沢山食べて冬支度の為に分厚い脂を溜め込んだ?猪のお肉(スペインのイベリコ豚の最高峰はドングリで育てたベジョータ。コレに匹敵!?)は、養豚場で育てられた豚とは一線を画す美味さがあるんですね。この脂が、甘くて美味い。コレを堪能するには、この牡丹鍋と言う食べ方は非常に良いモノであると言えます。

コレから狩猟シーズンを迎え、上述の通りどんぐり等を食べて脂を溜め込んだイノシシは本当に美味いので(但し、オス猪の場合は年を越して発情期に入ると臭みが出るので、年末迄位が食べ頃。メスの場合は年越しても大丈夫と思いますが)、是非そんなお肉を使っての牡丹鍋、食べたいですね~。秋の分厚い脂肪を溜め込んだ猪肉はガッツリ仕入れて冷凍保存しとかなきゃ(笑)。

と言うコトで今週はコレにて。
今週末の3連休はお天気も晴れがちだし、気温も15~23℃予報で、日中の湿度も然程高くは無いようなので、秋を満喫出来そうな週末となりそうですね。
来週初には「内臓料理(魚)・サンマのワタ」についてお届けしようと思います。
それでは、良い週末をお過ごし下さりませ~!

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