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2024年10月25日(金)「内臓料理(動物)・フォアグラ」

今日の東京は朝方小雨、その後は曇り。
朝の最低気温は18℃、日中の最高気温は21℃。流石にもうスグ11月と言うコトもあり、もう今後は夏日(25℃超)となることは無さそうで、段々と気温低下していくみたいです。やっと秋、ですかね。さて、

昨日は「醗酵食品・醗酵レモン」についてお届けし、本日は「開業準備・ココのところ注力していた有力物件が…(泣)」についてご報告したいと思ってましたが、諸般の事業あり本日は「内臓料理(動物)・フォアグラ」について書いて行きたいと思います(冒頭写真はコチラから拝借しました)。

フォアグラ。
言わずと知れた世界三大珍味の一つでもあるガチョウやアヒルの肥大化させたレバー(肝)ですね(残りの2つはトリュフとキャビア)。
フォアグラと言うと、日常のゴハンで食うコトがあるヒトは殆どおらず、まぁ(高級)結婚式の披露宴で出て来るのを食べるのが精々関の山ってな具合の食材でしょうねぇ(中には個人的に好きで自分で調理してお召し上がりのお方もおられるかも知れませんが)。
まぁ、ソレだけの高級食材であり、ハレの日の食材であるっちゅうコトなのだと思います。
自身でも、食べるとするとソレが安く売っててハレの日があるのであれば、買うと言う程度で、実際に買ったコトがあるのは中国で安くコレが売ってた時位でありましょうか(笑)。

でも、やっぱり美味い。
フォアグラってのはフランス語で「foie(肝臓)」+「gras(脂肪)」と言う成り立ちなので、要は脂肪肝です(笑)。
問題は、その脂肪肝の作り方ですね。世界的な生産量の約8割がフランスで、約15%程度がハンガリーとブルガリア、残る約5%がアメリカ・カナダ・中国等で作られているのだそうです。
で、その作り方が強制給餌(カバージュ)と言われる方法で、要はガチョウなりアヒルなりの口に管(漏斗?)を突っ込んで、強制的にトウモロコシ等のエサを与える。コレを1日2~3回、3~4週間ホドやれば立派な(?)フォアグラ(脂肪肝!?)が出来るらしい。
確かに、人間の美食・食欲を満足させる為に、動物に強制的にエサを与えて太らせてコレを食う、ってのは今の時代には全く合わない手法でもあるとも言えるので、動物愛護団体などから動物虐待だと責め立てられたりするのもムリ無かろうかな?とも思えます。
実際、通常のガチョウやアヒルに比べると、強制給餌による喉の損傷や窒息、慢性の肝臓病(!)等により、フォアグラ用のガチョウやアヒルの死亡率は20倍にも上るとのデータもある模様。
従い、お国によってはこの強制給餌によるガチョウ・アヒルの育成や輸入を禁止する国もあるホド。ただ、中には強制給餌をせずに、時間とカネを掛けてゆっくりと脂肪肝を育て上げる(?)方法でフォアグラ作りをやってる業者もあるようですが(スペインの1社のみ?)、味は良いらしいのですがベラボウに高いのが難点のようです(コレをEthical foie gras…倫理的なフォアグラ?と呼ぶのはオモシロい)。

とは言え、一方ではその歴史を辿れば、古代エジプトやローマ時代からこの製法での肥育は行われて食されていたようだし、ルネッサンス期にも美食として持て囃されていたみたいなので、ある意味立派な食文化の一つとして定着したモノでもあるワケですよね。
コレを単に動物福祉の観点からダメだと言うのは、ある意味日本の捕鯨・鯨食文化への批判・攻撃に似てなくもない、のかも知れませんね(自然のモノを獲って食べるのと、人工的に肥育させて食うと言う点では根本的な違いがあるので、一括りにして語るワケには行かないのでしょうが)。

ただ、個人的にはフォアグラ自体は高いし、上述のような問題もあるので、恐らく自分がやろうとしているお店では出さないでしょう。
が、その代替品として使えそうで且つ安価なモノはあるので、ソチラはお出しする可能性はありますね。ソレは海のフォアグラ、そうサカナの肝です。本物のフォアグラほどの脂は無いですが、あん肝やタラ肝、マグロやブリ等大型魚の肝臓は充分にレバーとしては美味いし、ある程度の脂もあるので、コレでしょう。ソテーにしても良いし、煮ても焼いても美味い。
代替品で行きましょ~!(笑)

と言うコトで、今週はコレにて。
週末も晴れたり曇ったりではあるようですが、秋らしいお天気を堪能出来そうなカンジです。
来週初は「未利用魚・テラオクルマエビ」についてお届けする予定です。
では、良い週末をお過ごし下さりませ!

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