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2024年12月19日(木)「内臓料理(動物)・モンゴル遊牧民の内臓料理」

今日の東京は朝方曇り、のち晴れ。
朝の最低気温は3℃弱、日中の最高気温は9℃弱。朝の早い段階で、チラチラと雪のようなモノがあるなとは思ってましたが、一応今年の初雪であったようです(ホントにチラチラ、でしたが)。今日の日中は気温が10℃割れでした。もう12月も下旬に差し掛かりつつあるワケなので、この程度は已むを得んでしょう。さて、

昨日は「醗酵飲料(焼酎)・最近流行りのフルーティ系焼酎」についてお伝えしましたが、本日は「内臓料理(動物)・モンゴル遊牧民の内臓料理」についてお届けしたいと思います(冒頭写真は嘗て訪れたモンゴル遊牧民のゲルで振舞われた内臓料理)。

以前ご紹介した通り、モンゴルが大好きで過去に主にタイメン(イトウ)釣りを目的にモンゴルの河に13回かな?訪問してます。その際には、首都のウランバートルから車で10~15時間程度走った田舎に行く為、宿泊は自分達が持参したテント泊か遊牧民のゲル泊かの何れかで、大体1週間程度は現地に滞在するコトとなります。テント泊の場合でも、遊牧民のゲルを訪問する機会は結構あるので、ほぼ素のママの遊牧民の生活に触れる機会も多かった、と言うワケです。となれば、彼らも結構歓待してくれちゃったりするコトもあるし、コチラでも奮発しちゃったりして、彼らの羊を屠る機会も多かったワケです。
前にもお伝えした通り、遊牧民ってのは年がら年中家畜である羊(=財産)を屠って食っているワケではなく、夏は白い食べ物(=乳製品)をメインにし、冬の間は赤い食べ物(=肉)をメインに食べてます(勿論、小麦製品であるボーズ(水餃子)やホーショール(揚餃子)、ツォイワン(焼うどん)なんかも食べてますが)。

ただ、内臓料理となると鮮度保持の問題もあるので、羊を屠った当日或いは数日内でないと食べるコトは出来ません。矢張り、内臓料理は鮮度が命なのであります(狩りをする肉食動物も獲物を獲ったら最初に食うのは内臓ですからね)。
従い、同じモンゴルであっても、首都のウランバートルなんかでは滅多に新鮮な内臓料理を食べるコトは無く、特注(?)しとかないとあり付くのは難しい、と言った状況のようです。

羊の群れの中から良く太ったヤツを選んで貰い、解体。皮を剥いだら、内臓を取り出す。暖かい。取り出したばかりの内臓はとってもキレイ。モンゴルでは取り出した内臓の処理は女性のシゴト。中身を出して、少ない水でもキレイに洗って行きます。

モンゴル式羊の解体(オルルフ)を勉強中の自分(笑)。
解体後に取り出された超新鮮な内臓類。う、美しい!(←ヘンタイ?)
モンゴルでは内臓の下処理は女性のシゴト。丁寧に、キレイに。
第一胃(グゼー)に詰め物を。

キレイにした内臓の下拵えとしては、例えば小腸には腹腔に溜めておいた血を入れて「ザイダス」とか「ツォトガスン・ゲデス」と呼ばれる血のソーセージにしたり、脂肪分の少ない肺は網脂(セムジ)で包み込み小腸でグルグル巻きにして「オローマグ」にしたり、グゼー(第一胃)に肝臓や脾臓等を切り刻んだモノやタマネギなんかを入れて「ヒャラムツァグ」を作ったり。
そして、コレらを煮上げれば出来上がり。

ゲルのダルマストーブで煮る!
茹で上がったザイダス(血のソーセージ)。
肺を網脂で包み、小腸でグルグル巻きにしたオローマグ。
第一胃(グゼー)に色んなモノを詰め込んだヒャラムツァグ。

コレらが、夫々味わい深く、且つ上品であって大変美味いんですねぇ。
ある意味、彼らは豊かで結構贅沢な食生活を送っていると言えますねぇ。コレは遊牧民のゲルにお邪魔して、羊を屠った時にしかあり付けない、草原のご馳走です。大きなイトウは釣れなくても良いので、コレ食いにだけでもモンゴルを再訪したいくらい(笑)。

と言うコトで、本日はコレにて。
明日は「醗酵食品・中国の黒酢」についてお伝えしたいと思います。

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