2024年10月29日(火)「漁師料理・てこねずし」
今日の東京は曇りのち雨。
朝の最低気温は16℃弱、日中の最高気温も17℃迄しか上がらず。流石にこの気温だと肌寒さを感じますね。さて、
昨日は「未利用魚・テラオクルマエビ」についてお伝えしましたが、今日は「漁師料理・てこねずし」について書いて行きたいと思います(冒頭写真はコチラから拝借しました)。
てこねずし。
コレは三重県を代表する漁師料理であり郷土料理であります。そもそもは、日本でも5本の指に入るカツオの水揚げ量を誇る三重県ですが(そんな中でも熊野灘地域では一本釣りと引き縄漁による漁業が盛ん)、その漁師達が船上で獲れた魚をその場で捌き、漬け込んだ刺身とゴハンを手で混ぜ合わせて作ったモノなので「てこねずし(手捏ね寿司)」と命名されているようです。
一番有名なのが(その発祥地である?)伊勢志摩の和具のてこねずし。元々は上述の通り漁師達の船上の賄いメシだったようですが、その後陸に上がり(?)、志摩の漁師の妻たちによってカツオだけではなく大葉や生姜・茗荷・海苔等の薬味が加えられ、飯には酢も加えられてちらし寿司化したようです。コレにより、現在ではお店だったり一般家庭であったりしても作られているようで(要はカツオやマグロの漬丼、ですね)、今では伊勢うどんや赤福と並ぶ伊勢名物の一つにもなっている、と言うコトのようです。
ただ、昔は米自体が今ホドは気楽に食べられるモノではなかったコト、そもそも伊勢志摩のカツオ漁は近海漁だったので船上でメシを食う必要も無かったコト等により、上述の漁師の船上賄いメシ説には少々疑義も呈されているようです(笑)。ま、そのヘンはドチラでも良いのですが。
実は「てこねずし」と言うのは三重県だけの特産ではなく、全国各地色んなトコロで色んなてこねずしがあるようです(まぁ、要はヅケ丼なので、そりゃあそうですわな(笑))。四国各地にはマダイを使ったモノがあるようですし、飛騨高山には日本海から遡上して来たサクラマスを使ったてこねずしもあるのだとか。
確かに、カツオを使ったモノでは高知の土佐かつお丼や、伊豆は伊東のウズワ丼(定食?)(但し、コチラはソウダガツオ使用)など、色々とありますなぁ。
丁度今は戻りガツオの時季。今のカツオは初夏の爽やかな酸味の初ガツオとは違い、脂ノリノリのカツオでもあるので、コレまたてこねずしにも持ってこいかも。カツオは実は単価的にはお安いサカナでもあるので(今の時季なら、豊洲市場で買ってもキロ1,000円しないモノはザラにあります)、丸ごと買って来ててこねずし作るのも悪くないですねぇ。カツオの場合、血合いは角煮に、ハラスや頭は塩焼にも出来、無駄なく使えるサカナですからね~。
やろか~。
明日は先週末にご報告しようとしていた「開業準備・ココのところ注力していた有力物件が…(泣)」について改めてご報告したいと思います。