2024年12月6日(金)「内臓料理(魚)・ボラのヘソ」
今日の豊田は晴れのち曇り。
朝方の最低気温は4℃、日中の最高気温は13℃に届かず。特に午後は寒々しい一日となりました。さて、
昨日は「醗酵飲料(?)・ノンアルコール飲料」について書いてみましたが、本日は「内臓料理(魚)・ボラのヘソ」についてお届けしたいと思います。
丁度今の時季、ボラが一番美味い時季なんですよね。寒ボラなんて言い方もある位です。
一般的にボラと言うと、河口辺りにうじゃうじゃ群れを成してて、獲って食っても臭いだけ、と言うイメージがあると思いますが、ソレはボラの一面しか見ていないヒトの戯言。冬のボラは、カラスミも良いけれども、身だって十分に美味い(実は白子も可也美味い)。
特に沖ボラと呼ばれる、河口に寄り過ぎてないボラは、マダイにも匹敵すると言っても過言でないホドに美味い。刺身だって美味いし、塩焼やムニエルでも美味い。ホント、もっともっと評価されて良いおサカナだと思います。と言うコトはさて置き。
今回のテーマである、ボラのヘソ。
コレ、ご存知でしょうかねぇ。そもそもボラにヘソなんかあんのかよ!?と言うのが一般的な反応じゃあないですかね。そりゃあ、ボラは哺乳類じゃあないので、ヘソはありません。が、今回取り上げるヘソはヘソと言ってもヘソじゃあないんですね。
ニワトリには砂肝ってのがありますよね?アレは、鶏が啄(ついば)んだエサを砂嚢(さのう)と言う胃みたいなトコロに送り込み、予め飲み込んでいた砂と一緒にして消化する、言わば一種の胃袋的機能を果たす器官なんですね。
鶏じゃあ無いのに、ボラも似たような消化方法を採用していて、ソレに関連する機能を持ち合わせているのが幽門と呼ばれるのがボラのヘソ、と言うワケなんです。
その形状からして、市場ではソロバンなんて言われたりもしてます。
コレは水産業界に於いては結構メジャーな食材でもありまして、この季節になると豊洲市場でもボラのヘソばかりを集めて、キロ幾らで売られているんですよね(どうだったろ、キロ1,500~2,000円位はしてたんじゃないかな?)。
コレ、中々に美味いモンだから、見付けたら買っちゃったりするんです。
流石に、消化器官でもあるので、筋肉質なんです。切ってみても、サクサクしてて。
一応、ソロバン玉は半分に切って、砂やら泥やらが入っていないかを確認してスライスすれば刺身の出来上がり。シャキシャキ、コリコリの食感はとっても美味いです。臭みなんて微塵も無い。とっても美味いモンです。
また、この手のモノは(鶏の砂肝でもそうですが)、胡麻油・塩胡椒で炒めたら間違いないお味に仕上がります。やっぱり、ボラはサカナなので鶏よりも更にクセが無く、とっても食べ易い(クサ物好きとしては物足りないけれど、食感が良いので許す)。
まぁ、中々お目に掛れる食材では無いので、見付けたら買って来ます。お召し上がりになりたいお方がおられれば、この季節にどうぞ(笑)。
と言うコトで今週はコレにて。
週末は多少の気温低下はするものの、良い天気が続くようです。年末に慌ただしくなる前の初冬をお楽しみ下さい。
来週初は明日また新たな節気となることから「二十四節気・『大雪』の時季のメニュー(案)」について書いて行きたいと思います。
では、良い週末をお過ごし下さい!