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2024年12月12日(木)「醗酵食品(?)・皮蛋(ピータン)」
今日の東京は晴れ時々曇り。
朝の最低気温は昨日並みの3.5℃弱、日中の最高気温は少々低下して11℃。朝方は風が強かったコトもあり、体感気温はもっと低く感じられましたかな。さて、
昨日は「有害鳥獣・狩猟免許(その2)」をお届けしましたが、本日は「醗酵食品(?)・皮蛋(ピータン)」について書いて行きたいと思います(冒頭写真はコチラから拝借しました)。
皮蛋(ピータン)。
中華、ですね。コレは厳密に言えば(イヤ、厳密に言わなくてもか…)、醗酵食品じゃあないのだと思いますが、まぁそのお仲間と言うコトでココで取り上げたいと思います。
ナンでコレは醗酵食品では無いのか。その為には、皮蛋の製造工程をおさらいする必要がありましょう。以下、wikipediaからの引用です。
・ 石灰や木炭を混ぜた粘土をアヒルの卵の殻に塗り付ける(コレにより殻の内部がアルカリ性となり、タンパク質が変性して固化)
・ その卵に籾殻を塗して甕の中のような冷暗所に2ヶ月ホド貯蔵する(作るヒトによって期間は1ヶ月~1年熟成と、異なるようではありますが)。
→ この過程を経て、卵の白身部分は褐色のゼリー状になり、黄身部分は暗緑色になります。また、特に高級品の皮蛋の白身部分には変性過程でアミノ酸の結晶である松のような模様が付くコトから、「松花蛋」(song1 hua1 dan4:そんほぁだん)等とも呼ばれてます(以下写真はコチラから拝借)。上述を見てもお分かりの通り、皮蛋にはアルカリの熟成はあるようですが、菌類を使った醗酵の要素は無いようですね(汗)。
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ピータンと言えば。
中華圏(台湾と中国本土だけですが)での駐在経験は多少長かったコトもあって、色んなトコロでピータンを食べる機会は多かったワケですが、やっぱり一番だと思うのは、香港の中環(セントラル)にある「鏞記酒家」(ヨンキーレストラン)の皮蛋酸薑(ピータンしょうが)。キレイな半透明で、半熟でトロリとした仕上がりの黄身も美しい。食べてみても、アルカリ臭やらアンモニア臭さはほんのり香る程度しか無く、とってもお上品。付け合わせの生姜スライスも、とってもマッチしてるんです。
「鏞記」では鵞鳥のローストが名物なのだけれども、個人的にはこの皮蛋が食べたくて香港に行く度にこの店を訪れてた感あり。ソレほどに、美味いです。香港に行く機会ある方がおられれば、是非。ただ、あのお店は結構な高級店ではあるのですが、皮蛋だけ買うってコトも出来ますので、ご安心のホドを。
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本場の皮蛋はそのヘンのスーパー等ではあまり売ってないかも知れませんが、新大久保や御徒町近辺或いは池袋、最近は西川口?等の多くの中国人が出没する街に行けば、大抵中華食材屋さんがあって、そんなお店では大陸や台湾からの直輸入の本場モンの皮蛋が購入可能なので(しかも、アレは長期保存しても腐らないし)、買ってみては如何でしょうか。
家では、単に殻を向いて2つ或いは4つ切りにして豆腐と合わせて皮蛋豆腐で食ったり、単に刻み葱に胡麻油掛けてネギ皮蛋にしたりと、お手軽ツマミになります。また、豚肉と一緒に刻んだ皮蛋入れてお粥にすれば、皮蛋痩肉粥の出来上がりで、二日酔いの胃に優しい朝メシにもピッタリ。
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皮蛋はその作り方からの影響もあって、卵の殻を剝いてみると硫化水素の独特な匂い(香り?)と刺激的な味を持つと言われてますが、スライスして暫く空気に晒しておくとその匂いと刺激的味が緩和されるとも言われてます。ただ、あのアンモニア臭なのか硫化水素臭なのかは、ある意味クサもの好きにとっては、一つの香辛料のようなモノでもあるので、クサうま要素の一つとして愉しめるモンだと、個人的には思います(笑)。
偶に良い皮蛋が入手出来れば、カンタンつまみとしてお出しするのもアリですかね。
明日は「内臓料理(魚)・魚の目」について書いて行きたいと思います。