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7月19日(水) 「低温調理について考える」

今日の豊田は晴れのち曇り、夕方からは雨。
最低気温は26℃、最高気温は35℃。
ほぼ3日続いた晴天の猛暑日も漸く今日で一段落するようで、今日の夕方と明日は雨が降るようですが、その後は晴れ間が続くようなので、もうコレで梅雨も終わりなのでしょうね。さて、

昨日は日本一臭い食べ物である「醗酵食品・くさや」について書いて行きましたが、今日は打って変わって「低温調理について考える」について書いて行きたいと思います(冒頭画像はコチラから拝借しました)。

低温調理ってのは、別名では真空調理とも言うらしく、「焼く」・「煮る」・「蒸す」の次に来る4番目の調理方法とも言われているらしいんです(アレ?「揚げる」は調理方法に入らないのか!?)。
四十数年前にフランスでフォアグラテリーヌを調理する為に開発された調理方法と言うコトですので、割と新しいモノであると言えます。
前述の3つの調理方法は高温調理になるワケですが、この場合には高温で一方向からだけの加熱となる為に、焼きムラが出来たり、外は良いけど中に火が通っていない、焦げを心配して付きっ切りになっていなきゃイケない等色々と不便な面があるのですが、低温調理の場合は水の熱伝導率を利用して調理する為、繊細且つ厳密な加熱温度管理が出来ると言われています。
また、素材とソース・調味液等を一緒に真空パックして加熱調理する方法である為、素材の風味や旨味を逃がさずに均一に調理し、且つ浸透圧利用で少量の調味液を均等に浸透させるコトが出来ると言うメリットがあります。
更には、例えば食中毒リスクの恐れのある食材(例えば、生肉やレバー等)については、厚生労働省から「食肉による食中毒防止のための加熱条件として、中心部を75℃で1分間加熱することが必要」との指導が出されてますが、同省FAQではこれに相当するモノとして「同等な加熱殺菌の条件として、「70℃、3分」・「69℃、4分」・「68℃、5分」・「67℃、8分」・「66℃、11分」・「65℃、15分」が妥当」等との見解も出されています。
数年前から個人的に使っているBoniqさんでは同基準をベースとして更に広げた「加熱時間基準表」なるモノにより、肉の種類別にその厚さと上記に相当する温度と時間をコト細かに提示してくれています。コレはとっても参考になる資料なので、コレに従って調理していれば、食中毒防止には役に立つモノと思われ、安心ですね。

このように、大きく分けて2つ、即ち手間要らずで時短になる点と食中毒予防の観点から、低温調理は有効・有用な調理方法であると言えそうです。特に、ワンオペ前提のお店をやろうとすれば、ある程度「放ったらかし」に出来る調理方法と言うモノは、非常に有り難いのではないかと思われます。

この低温調理器を使った調理を更に広げると、スチコン(Steam Convection Oven)導入も視野に入って来るのですが、コレは便利さとコストとの天秤に掛ける必要があり、規模と予算との関係も良く考慮した上で決める必要がありそうです(スチコンは1台で焼く・蒸す・揚げる・煮る・低温調理等も出来るオールマイティ調理器具ではありますが、小規模だとコストメリットが出にくいのかも知れません)。

と言うことで、低温調理については更なる研究が必要な気がしています。
明日は、「未利用魚・カガミダイ」についてお届けする予定です。


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