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ダンサー そして私たちは踊った

2020年最初の記事(遅すぎ)ですが。
『ダンサー そして私たちは踊った』を観てきました。

2019年カンヌ国際映画祭「監督週間」でプレミア上映されたジョージア系スウェーデン人のレヴァン・アキン監督による長編映画。第92回アカデミー賞国際映画賞のスウェーデン代表作品でした。

決して恵まれているとは言えない家庭環境の中、レストランのバイトも掛け持ちしながら、ジョージア舞踊団でメイン団への昇格を目指して日々踊り続ける主人公メラブ(レヴァン・ゲルバヒアニ)と、突然舞踊団に入ってきたカリスマ性のあるイラクリ(バチ・ヴァリシュヴィリ)。ひとつだけあいたメイン団のスポットをかけて、ライバルであるはずの二人がいつしか惹かれ合っていくというストーリーです。

「ジョージア舞踊に必要なのは力強さ」「メイン団に欠員がでたのは、団員の一人が男同士で寝ているのを見つかって半殺しにされたから」など、いろいろなところに出てくるヒントみたいなものが、物語の緊張感をぐっと高めつつ、映像が非常に美しい作品でした。

以下思い切りネタバレしますので、ご注意ください。

ストーリーの要素だけみたら
・自分のことを愛してくれている彼女がいるけど、それに応えられない自分
・保守的な価値観の社会
・ライバルがいつの間にか惹かれあい、一線を超えてしまう
・障害を乗り越えて一緒になりたい主人公と、殻を破ることなく消えていってしまう好きな人
・そしてかわいそうなくらい理解のある彼女

という同性愛をメインに描いた映画としては割とオーソドックスなものなのですが、上にも書いた通りダンサーたちの恋愛ということで、映像が非常に美しいのと、ジョージアというなかなか映画でもみない環境を描いている物語ゆえ、見応えがありました。

僕は高校の時の校内英語スピーチコンテストで優勝したのですが、その時に話したことを要約すると、「映画はみたこともない世界のことを教えてくれるので素晴らしい」といったことでしたが、この映画は、それを思い出させてくれる作品でした。ハリウッドや日本のとっつきやすい作品とは一線を画しています。

予告編はこちら

ところで監督も主人公を演じた俳優も、両方レヴァンという名前ですが、この名前はジョージアではわりと一般的なんでしょうかね。「〜シュヴィリ」というのは、ジョージア系の典型的な苗字とのようですが。

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