副業についての考察
実は1月15日で契約満了になったのですが、去年の7月にヤフーが始めたギグパートナーという制度に応募して、副業を業務委託にてさせて頂いていました。
『おい、もりたま、何を今さら副業なんだ?』というツッコミもあるかもしれませんが、僕は現在、『兼業』として複数の仕事を兼務させて頂いていますが、それはどれも本業であって、『副』として仕事をするという経験は実はありません。これからの弊社の社員や社会においての働き方を考える上で、まず自分がその経験をしなければと思い、ヤフー様に勝手に胸を借して頂きました。すいません。ありがとうございます。
ただ正直、採用されるかわからないわけですから、プロセスを経て採用された時は、大学に合格した時ぐらい嬉しかったです。逆に採用されなかったら、きっと経歴が嘘だと思われたと前向きに捉えるか、もはや、業界から引導を渡されたということで、引退を考えるところでした。きっと不採用だったら、ショックでヒトメディアの分社化も無かったかもしれません。
ちなみに余談ですが、僕は一般的に申込みの際に書かされる経歴書とかが嫌いです。学歴・経歴なんて不問であるべきみたいな高尚な議論以前に、正直に書くと学歴のところが入りきらなかったり、正直に書いたのにふざけてんのか?という対応を受けたり、用紙に書ききれませんと連絡をすると、お前、どんだけ字がデカいんだ?みたいな対応をされたりします。軽い悩みです。
さて本題に遷ります。詳しい業務内容については、業務委託契約上、公開でいないので、副業をさせて頂いた上で、自分が感じたことを、お伝えできればと思います。これからのより良い社会の発展において柔軟な働き方は非常に重要であり、以下は、どちらかというと、今後、副業という制度を取り入れたい経営者や人事関連の方々の参考になればと思います。
副業に期待したこと
あくまで副業においても、個人と企業が報酬以外のWIN-WINを構築できていることが重要だと思っていますし、技術職はまた別だと思いますが、報酬のみで副業を選ぶことは、それほどないのかなと思っています。本業が充実していればそもそも副業という選択肢はないと思いますし、むしろ本業では体験できない経験ができる副業だからこそ、モチベーション高く参加できるのではと感じました。
僕がギグパートナーという業務委託契約に期待したことは、大きく二つでした。
一つ目は、やはりヤフーという巨大で影響力のある企業に関わってみたいという思い、もしかしたら自分のアイデアが同社のプラットフォームやサービスを通じて世の中に届くというのは、間違いなくわかりやすいモチベーションでした。更に言えば、副業ですから、しがらみというのが全くないわけで、そこでとことんアホな意見を言い続けても、その後、社内で「アホな人」みたいなレッテルを貼られるわけではないので、3ヵ月間、自分の意見を無責任に好き勝手、同巨大カンパニーにぶつけられるというのは、素晴らしい体験だと思います。
二つ目は、同じ規準で選ばれた仲間たちとの交流でした。MBA(経営学修士)のプログラム選びの重要性と同じような話で、MBA自体はどこにいっても学ぶ内容は変わらないのですが、学友との議論という意味では、どこの大学を選ぶのかは非常に大事であるという話があります。今回、ヤフーが必要としている約100名という基準内に入ることで、その100名がコミュニティ内で議論することで生まれる気づきがどんなものになるのかワクワクしていました。実際に、ヤフーのサービスに対して、学生の方はこんな意見を持っていて、主婦の方はこんな意見を持っている、など世代を超えた集合知を鑑みることができたことは、目から鱗でした。自分にとっても学びが多い体験だったと思います。
企業が副業を設計する上で
今回のギグパートナーは、ヤフーという企業がそれなりの規模と影響力のある企業だからこそ、成り立った可能性もあり、副業人員を活用する上で、如何に対価とは別のメリットや体験を副業応募者に提供する設計ができるかが重要でしょう。例えば、有償ボランティア活動とは違った形で、学校法人や塾の経営方針に携わる副業とか、病院の経営に携わる副業、食品企業においての商品開発に携わる副業など、明確に『副業』と定義することで、ボランティアやモニターとは違った関わり方や募集群を見いだすことができるのではと思います。現在もヤフーでは、オープンポジションでのギグパートナーを募集しているようなので、ぜひ経営者の方には一度、副業を経験してほしいなと思っています。
リモートワークが当たり前になりつつある昨今の社会情勢において、副業によって企業が抱えるコミュニティは、たくさんの新しい働き方のスタイルを社会に生み出すキッカケになるのではないかと期待しています。バンクロフト・アンド・テレグラフにおいても、フリーランスや副業希望の方との連携は重要視しており、どういう働き方を世の中に提案させて頂くかを考えるよい機会になりました。ありがとうございました。
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