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堀田カーペットの会社案内

ご来社いただけるお客様も増え、何度か「会社案内」をつくろうとしたことがあります。でも、いわゆるどんな設備を持っていて、何人社員がいて、どこに工場があって、なんていう情報をお客様にお渡ししても、どうせゴミになるし、伝えたいことはA4のパンフレット1枚では到底伝えきれないな、と思い、noteをはじめた経緯があります。

お客様に興味を持ってもらえたら、僕たちの会社のことを隅から隅まで読んでほしい!だから会社案内は、僕のこのnote全部で表現していきたいと思います。

なのですが、最低限の堀田カーペットをこちらでご紹介します。

会社概要

堀田カーペットは、大阪府和泉市観音寺町で、1962年に堀田繁清が操業しました。現在僕で3代目になります。当時から、イギリスの産業革命の時代に、量産カーペット機械として開発された、ウィルトン織機という機械を使って生産をしています(堀田カーペットで使っているウィルトン織機は、日本でつくられたものです)。堀田カーペットのある大阪府南部は、当時も現在もいわゆるカーペットの産地で、日本でつくられているカーペットの80%程度は、大阪府で生産されています。

現在の産地の様子は、非常に厳しいもので、1960年代に比べると、住宅におけるカーペットの需要な1/100になり、ウィルトン織機の台数も当時400台程度が産地で稼働していましたが、現在では、20台弱、紡績会社、染色会社、製織会社、加工会社、それぞれ数社、という環境になっています。

堀田カーペットは、大阪府和泉市にある本社工場と、和歌山県日高郡にある和歌山工場、2つの工場で生産しています。本社工場では、ウィルトン織機をつかったロールカーペット、和歌山工場ではタイルカーペットの製造を行っています。また、カーペットに使う素材は、ウールを基本としており、ウールが持つ魅力を最大限に活かせるような製品づくりをしています。

社員数は現在38名、売上の規模は約6億円程度、8台のウィルトン織機、3台のアキスタイル、1台のタイルカーペットバッキング設備があります。

ビジョン

堀田カーペットのビジョンは、「カーペットを日本の文化にする!」ことです。

カーペットの需要は少なくなり、住宅においては、選択肢に上がることもないような環境になっています。「織工」というカーペットを織る職人がいることは、多くの皆様には伝わってはいません。つまり、職業としての選択肢からもカーペットのものづくりは消えかかっています。

カーペットの暮らしは、とても気持ちが良いものです。それが選択肢にすらあがらない現状をなんとかかえていきたい。カーペットのものづくりをしている人がいる、そんな職業もあるということを知ってもらいたい。お客様にちゃんと選ばれるような環境をつくっていきたい。これがカーペットを日本の文化にする!ということです。

そして、カーペットを日本の文化にするその先にあるのは、「気持ちが良い暮らし」です。

詳しくは、こちらを御覧ください。

ビジョン:カーペットを日本の文化にする!

堀田カーペット4つのミッション

事業紹介

僕たちの事業は大きく3つです。

「ロールカーペット事業」

大阪府和泉市の本社工場で生産するウィルトンカーペット(ロールカーペット)事業です。ホテルやブティックの特注カーペット、大手インテリアメーカー様へのOEM、自社ブランドwoolflooring Roll、COURTの一部の製造が主な内容です。

「タイルカーペット事業」

和歌山県日高郡の和歌山工場で生産しているタイルカーペット事業です。こちらのは大きく2つに工程にわかれており、タフテッドでつくられたタイルカーペット、アキスタイルという世界で唯一の機械でつくられたタイルカーペット、それぞれオフィスの役員ゾーンなどへの特注タイルカーペット、大手インテリアメーカー様へのOEM、自社ブランドwoolflooringTile、WOOLTILEの製造が主な内容です。

「コミュニケーション事業」

コミュニケーション事業は、厳密には別会社(堀田カーペット100%子会社の販売会社カーペットルーム株式会社)で運営していますが、自社ブランドの販売、ブランドマネジメント、商品開発が主な内容です。

自社ブランド紹介

2016年2月にラグブランドCOURTを発表し、堀田カーペットはリブランディングを行ってきました。カーペットを日本の文化にするために、カーペットの暮らしや、ウール素材の魅力を、正しく広く知っていただくためです。

ブランドごとに、デザイナーにパートナーとして参加していただき、伝えたいことを正しく伝えていくことを目指しています。

ブランドについては、日々変化をしていっていますが、現時点の状況をまとめています。

woolflooring コンセプト「一番気持ちが良い床」

HC_1_納品

堀田カーペットの主力ブランドで、施工を必要とするカーペットブランドです。ロールカーペット、タイルカーペット、があり、それぞれ3年に1回の新商品の発表サイクルで、糸の開発から色付け、組織開発まで、丁寧に開発をしています。ホテルや商業施設など、土足の場所でもご使用いただけ、堀田カーペットとして、「これが最高のカーペットです!」と自信をもってお届けしているブランドです。

いわゆるコントラクトビジネスとなるブランドで、販売先は工務店や内装工事店になり、設計事務所やディベロッパー、ハウスメーカーなどが直接のお客様になっているブランドです。

クリエイティブディレクション プロダクトデザインセンター 鈴木啓太

アートディレクション     エムニ 村上雅士

商品デザイン         堀田カーペット株式会社

COURT コンセプト「TAILOR-MADE-CARPET」

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ウール素材を使ったラグブランドです。現在は4つのラインがあります。イギリスのフィッシャーマンズセーターをモチーフにつくられたFisherman's Court、世界の羊の原毛をそのまま使用したLocal Woolen Court、アメリカのプレッピースタイルをモチーフにしたCollege Court、イギリスのインテリアや風景から色付けし、インテリアのアクセントになるColored Court。「ラグ」ですので、買ってすぐに使える商品で、カーペットの暮らしをより身近に、カーペットの暮らしの入り口になるようなブランドを目指しています。

リテール向けのブランドで、家具店やインテリアショップ、インテリアコーディネーターが直接のお客様になっているブランドです。

クリエイティブディレクション 堀田カーペット

アートディレクション ドロワー 池田充宏

商品デザイン ドロワー/堀田カーペット

WOOLTILE コンセプト「DIYカーペット」

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まさしく「DIY」をコンセプトにしたウールのタイルカーペットブランドです。工事までお願いするのは、ハードルが高い、でもラグよりは少し大きく敷き込みたい、そんなお客様にご自分で敷き込んでいただけるようにつくったブランドです。工事をしたときと同じような踏み心地をご体感いただくために、裏にはクッション材を入れ、ノリなどが必要ないように滑り止め加工を施しています。カーペットもDIYできるんだ!ときづいてもらうことで、カーペットの暮らし伝えていくブランドです。

自社ECでの販売を基本としながら、DIYに関連する建材販売ルートが直接のお客様になっているブランドです。

クリエイティブディレクション 堀田カーペット

アートディレクション SUNA 長砂佐紀子

ウェブディレクション Vehcle 吉大毅

商品デザイン SUNA 長砂佐紀子/他

「良いカーペット」の定義

堀田カーペットは、「良いカーペット」を定義づけています。

「長く美しく使えるカーペット」

単純に敷物として長く使えるものではなく、美しさが長く持続するカーペットを「良いカーペット」と位置づけています。そのために、「ウール」を使うこと、「密度を高くすること」をものづくりとして意識しています。

僕たちがつくるカーペットは、「長く美しく使えるカーペットが求められる環境」以外にはおすすめをしていません。

「良いカーペット」はお客様が決める、ということもあるのかもしれませんが、自分たちが目指すべき「良いカーペット」を定義づけることは、自分たちの誇りのためにも、お客様のためにも、良いことだと思っています。

会社案内って、いわゆるその会社の「今」の一部は表現できるけど、「過去」や「未来」のこと、「今」がある様々な環境や戦略のこと、ほとんど表現できません。僕たちのことを、そんな簡単に「今」だけで評価されたくはないし、なによりもっとたくさん知ってほしいです!

だから、もしこの記事を読んで興味をもっていただけたなら、ぜひ他の記事にも目を通してほしいです。僕たちの今があるのは、たくさんの小さな積み上げがあってこそなので。ここまで読んでいただいてありがとうございます。

堀田カーペットをよろしくお願いいたします。

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