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貰ったチャンスは… 3/25選抜高校野球観戦

飛ばない。生で観ると実感する。

新基準のバットが導入された今大会。
散々ニュースで「打球が飛ばない」と聞いていた為、実際に現地で観てみたいと思い、今日(3/25)観戦してきた。
昨日一昨日と雨天中止だった為、今日は流石に晴れてくれと祈っていたが、何とか祈りが通じて良かった。

まず大前提として、そもそも選抜大会では打撃は湿りがちになる。
開幕2〜3週間前に漸く対外試合が解禁され、急ピッチで実践感覚を取り戻さなければなければならないからだ。
野球という競技の特性上、打者は投手がボールを投げなければ打てないので、どうしても受け身になる。3割打てて一流と呼ばれるのはそこである。

そんな状況の中で今大会から新基準のバットが導入となると、打者不利になるのは必然だと言える。今日は第1、2試合を観た(時間の都合上、第3試合は途中で切り上げ)のだが、観ていて「旧式のバットの打ち方が抜けきっていないな」と感じた場面がいくつかあった。

と、前置きが長くなってしまったが、今回は第1試合の常総学院-日本航空石川について述べる。
5回裏終了時点で0-0と投手戦の様相を呈していたが、インターバル明けの6回表だった。

常総学院の先頭打者が四球で出塁すると、相手投手の牽制がボークを取られ、労せずして2塁へ。
送りバントで1死3塁とした後、犠飛が出て1点先取。
これが決勝点になり、1-0で常総学院が初戦を突破した。
チャンスを作りながら無得点に終わった前半とは違い、6回はノーヒットで1点を取った。
対照的に日本航空石川は最終回、同じく先頭打者を四球で出塁し、その後1死1,3塁と攻めたが、併殺打に倒れ試合終了。貰ったチャンスは確実に活かすという、勝負の鉄則を守った常総学院に軍配が上がった格好となった。

とはいえ、最後の併殺打は常総学院のショートの判断力を讃えるしかない。2,3塁のラインよりやや後ろ気味で守っていたにも関わらず、あの緩いゴロを2塁経由の併殺打にできるということは、普段から1,3塁の守り方を何回も練習してたのだろう。

一方、元日の能登半島地震の影響で満足な練習ができなかった日本航空石川だったが、それを感じさせないプレーが随所に光った。そもそも地震を抜きにして、星稜、遊学館などが立ちはだかる石川県で能登半島から甲子園に出てくるだけでも凄いことだと個人的には思っているので、また夏に見てみたいチームだと感じた。

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