ワークショップデザイナーのメガネ 前編
「ワークショップデザイン Advent Calendar 2018」の13日目の記事です。
ワークショップやワークショップデザイン、青学WSD29期、ワークショップデザイナーの視点について書いています。
目次
・自己紹介
・この記事の対象読者と目的
・記事の構成(前編と後編)
・ワークショップってなんだろう?ワークショップデザインってなんだろう?(青学WSD29期で学んだこと)
・具体的にワークショップから学ぶってなんだろう?
・ワークショップデザイナーのメガネってなんだろう?
自己紹介
青山学院大学 社会情報学部 WSD(ワークショップデザイナー育成プログラム) 29期 修了したてほやほや。フリーランスでワークショップデザイナーをしてます。映画やアートなど、作品を対話を通して見ていくことで、自分らしさやソフトスキル(観察力、批判的思考、コミュニケーション、メタ認知ほか)を引き出す活動をしてます。
この記事の対象読者と目的
誰に向けて?
自分の身近なワークショップに触れている友だち
目的は?
青学WSD29期を通して備わった"ワークショップデザイナーのメガネ"を通して、ワークショップやワークショップデザインの楽しさを伝える。ワークショップやワークショップデザインに興味を持ってくれる人が増えるといいなぁ。
記事の構成(前編と後編)
「ワークショップデザイン Advent Calendar 2018」と「ファシリテーター Advent Calendar 2018」、2つの枠を持っているのでそれぞれで前編と後編に分けて記事を書いています。
「ワークショップデザイナーのメガネ 前編」
ワークショップデザイン Advent Calendar 2018
ワークショップやワークショップデザイン、青学WSD29期、ワークショップデザイナーの視点について書いています。
「ワークショップデザイナーのメガネ 後編」
ファシリテーター Advent Calendar 2018
ファシリテーションデザインを中心に、ワークショップデザイナーの視点について書いています。
ワークショップってなんだろう?ワークショップデザインってなんだろう?(青学WSD29期で学んだこと)
青学WSD 29期ってなんだろう?
青山学院大学 社会情報学部 WSD(ワークショップデザイナー育成プログラム)
ワークショップデザイナーは、人と人とのコミュニケーションの場面を生み出していける専門家として、「共に」活動することを楽しめる資質を持ち、コミュニケーションを基盤とした知識や技能を活用する参加体験型活動プログラム(ワークショップ)の専門職です。
ワークショップデザイナー育成プログラムでは、ワークショップデザイナーの専門性を「コミュニケーションの場づくり」と位置づけ、ワークショップの企画・運営、コーディネート、講師ができるようになることを目指しています。
ワークショップデザイナーとは | ワークショップデザイナー育成プログラム
29期は2018年9〜11月の3ヶ月で実施していて、ABCDの4クラスで計120人が受講。受講者は真面目な人が多くて、学んだことについて語り合うことはもちろん、小さな違和感を共有して学びを深めあっていた。講師も真面目な人が多く、学び続けることの必要性を身をもって示してくれていた。
ワークショップデザインで考えるべきポイントは?
プログラムデザイン
時系列に沿った活動、どんな順番、どんな狙いで活動を進めていくか?
自立したいいプログラムデザインは、デザインした人以外でもワークショップを再現することができる。
ファシリテーションデザイン
参加を促すために、活動の中でどんな仕掛けをしていくか?
複数人でファシリテーションを進める際は、メインファシリテーターとサブファシリテーター、それぞれの立ち振舞も。
環境デザイン
目的や参加者に合った場になっているか?
座席の配置、空調、違和感を少なく、目的に沿って動きやすく。
ワークショップデザインは上記の3つのデザインで構成され、それぞれを目的や参加者に合わせて変化させていくことが求められる。
ワークショップから学ぶこと
青学WSDではまず"ワークショップから学ぶ"ことを学ぶ。
ワークショップの実践と理論を行ったり来たり、実践をしたあとは同期とのリフレクションで学びを深める。学び方はひとそれぞれ。
29期ならではの学び
青学WSD自体の大筋のプログラムデザインは期ごとに大きく変わってなさそうだけど、期ごとに講師が変わるとファシリテーションデザインや環境デザインが変わり、対面講座はワークショップによりつくられているため、期ごとの参加者により学びは大きく変わってくる。青学WSDでは様々な業界や職種の参加者が集まるのが特徴で、29期も普段は出会うことが難しい様々な人が参加していた。29期は真面目な人が多くて、チームにも恵まれて、いい学びの時間が過ごせた。そして修了後も29期としての学びは続く。
自分らしいワークショップデザインとは?
青学WSDの中で繰り返し問われる"自分らしさ"。
自分らしいプログラムデザインとは? →僕が大人向けワークショップをチームでつくった時は「参加者への思いやり」を大事にしていた
自分らしいファシリテーションデザインとは? →僕がこども向けワークショップをチームでつくった時は「参加者の一人称を引き出すこと」を大事にしていた
具体的にワークショップから学ぶってなんだろう?
僕がワークショップに参加している時は、
目的と参加者とプログラムデザインが合っているか?
クライアントや保護者が求めているものは何か?何を残すことでニーズが満たせるのか?
ワークショップに参加している人それぞれにどんな役割が与えられているか?
環境デザインは目的や参加者に適したものになっているか?違和感を感じるところはないか?
ファシリテーターのコミュニケーションから読み取れる参加を促す仕掛けは?
ファシリテーターらしさはどういったところに表れているか?
参加者の行動が変化したタイミングで何が起きていたか?
といったことを参加している時や、参加後のリフレクションで考えている。
ワークショップの面白さは、ワークショップの場ごとに、ワークショップデザインとファシリテーターと参加者と場が異なるところ。同じワークショップデザインでも、ファシリテーターが異なれば体験は異なる。同じワークショップデザイン&ファシリテーターでも、参加者が異なれば体験は異なる。一期一会の場ごとに異なる学びが生まれるのがワークショップのおもしろいところ。
ワークショップデザイナーのメガネってなんだろう?
青学WSD29期修了後に30期生から「青学WSDに参加して何が変わりましたか?」という質問をいただく。青学WSDを修了してワークショップやワークショップデザインの見え方が大きく変わった。ワークショップには数多く参加してきたけれど、今までは参加者としての視点に偏っていて、青学WSD修了後はワークショップデザイナーとしての視点で見ることで、様々な情報を捉えられるようになった。その多くは自分への問いかけから生まれていて、青学WSDの講師や29期同期からの問いかけの影響が大きい。
ワークショップデザイナーのメガネ(視点)によって、ワークショップや人や社会の見え方が変わった。これからもこのメガネで見える世界からの学びを楽しんでいきたい。
ワークショップデザイナーのメガネ 後編
ファシリテーションデザインを中心に、ワークショップデザイナーの視点について書いています。