ミテ・ハナソウ展2019でミテ・ハナソウ・カイ(対話による鑑賞/対話型鑑賞)
対話型鑑賞ファシリ仲間なミテ*ハナのめぐりんに、佐倉市立美術館のミテ・ハナソウ展でミテ・ハナソウ・カイ(対話による鑑賞/対話型鑑賞)をして頂く。
プログラム自体は1時間程度で、1作家1作品を15分程度鑑賞していた。その後にランチを挟んで、対話型鑑賞ファシリ仲間と一緒に作品を選んでみんなでファシリをしながら鑑賞を楽しむ。
ミテ・ハナソウ展 もうひとつの夏休み
展示作家:池平徹平、大崎のぶゆき、平子雄一
場のつくり
展示は作家さん3名の個展をつなげたような贅沢なつくり。
場に共通するのは作品を鑑賞するためのスペースを土足厳禁にしていて、靴を脱いでカーペットの敷かれた床に座ったり寝転んだりして場が楽しめる。(仕掛けに促されるように小さなお子が寝転んでた)
対話型鑑賞をすることを前提に、この場自体がつくられているそうな。
池平さんの部屋
池平さんの部屋は、池平さんのアトリエから家具や小物を持ち込んでいて、アトリエの中で池平さんが何からインスピレーションを受けているか感じながら作品を鑑賞できる場。
対話型鑑賞によって、描かれているひとつひとつの事実や、事実から生まれた解釈を捉えると、池平さんが大事にしているものに触れられた気になれる。
平子さんの部屋
平子さんの部屋は、壁に大きな絵が設置されていて、床面にはキャラクターのオブジェが設置されており、絵から飛び出たキャラクターが絵の世界に誘ってくれる。隣接する絵や離れている絵、オブジェの向きとその先にある絵など、作品同士のつながりを意識すると見えてくるものがある。カーペットに描き込まれた絵も、現実と非現実(作品)の境を曖昧にしてくれる。こちらは作品のポイントとなるキャラクターにフォーカスして対話型鑑賞を進めることで、情報量が多く複雑な絵の作品の取っ掛かりが掴みやすくなる気がした。複数の作品を組み合わせてストーリーをつくる遊びもできる。
大崎さんの部屋
大崎さんの部屋は、変化していく絵を動画にしている作品を扱っていて、メイン作品をプロジェクターで投影し、プロジェクター周辺に配置された小物と合わせて見ると、ストーリーが頭に浮かんでくる。美術館の入り口にも作品が設置されていて、入り口の作品はより描かれている事実が捉えやすいものになっている。入り口の作品で軽く対話型鑑賞をした後の方が、展示室の作品をより楽しめると思う。
作品を通して展示から感じたもの
池平さんの作品は、こどもが見て触れて、目や心がキラキラと輝いた瞬間を捉えているように見え、
大崎さんの作品は、人間と自然、内と外、現実と非現実など、視点の違いを描いているように見え、
平子さんの作品は、時間を経て変化していく思い出を描いているように見えた。
これらを組み合わせると「もうひとつの夏休み」になるのかな。なんて。
展示の最後の部屋には、研究の間という、作品を観て感じたことや思ったことを書く場があって、同じ作品を観た人が何を感じていたかに触れることができる。
アーティストに直撃!
作家さんに直接感じたことや考えたことを伝えることができる場もあるそうな。
9/8 池平さん、9/14 大崎さん、9/15 平子さん
詳しくはミテ・ハナソウのページをご確認ください。