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カッパ巻きの思いで
小さい頃、お寿司といえばカッパ巻きであった。小学生の頃である。家にはお寿司屋さんの湯呑があった。朝起きると、父が(お客様と飲みに行って帰りに)昨晩買ってきたカッパ巻きが冷蔵庫でヒエヒエになっているのだ。それがまた美味い。
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休みの日に父は寿司を握ってくれた。当然カッパ巻きである。この世で一番のごちそうである。粉末の寿司の粉で寿司飯にして、竹の海苔巻きマシーンで山ほど海苔巻きを作るのである。
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時折、お寿司を食べに連れて行ってもらえたものである。なぜか、母が5時位からパンを食べさせてくれるのだ。ジャムパンやアンパンと言った僕が好きで安いパン、普段は「ご飯前に食べるとご飯が食べれなくなるから食べては駄目」と言われるパンである。
なにかおかしいなあと思いながら、食ってしまうのは育ち盛りの悲しさである。後に、学校の同級生と話をしたら、アルアルネタであった。インスタントラーメンを食わせられる家もあった。これは世界的普遍性があるのだろうか?
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早めに会社を上がってきた父に連れられて家族で父が接待でいつも行くお店に向かったものである。好きなだけ食べなさいとお店では言われる。もちろん寿司は別腹である。帰りの夜道をコウモリが飛んでいたのをよく覚えている。街灯が少なく、懐中電灯をもたせてもらえたものだ。
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今日はすし酢の元を使ったのだが、酢が飛んでいた。小さい頃の寿司の粉を明日は買ってこよう。
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子どもたちが小さい頃は、時折作ったものである。みな大喜びしてもらった。未だに、僕は寿司というと生寿司もいいが、カッパ巻きをいつも頼む。しかしながら、それはお店の味である。
ゴマが入っていることはない。
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