加島屋の鮭茶漬け
小さい頃は、鮭のフレークなどというものはなかった。加島屋の鮭茶漬けだけが燦然とそこにはあった。
父は、会社の総務部長だった、社長は東京在住で、会社にお歳暮が来ては(生物だったので)家に持ってきてで食べたものである。高級なものである。味もよろしい。大ごちそうであった。
やがて、低価格の類似品が現れるようになるが、美味しさは例えることはど出来はしなかった。お歳暮を食べ尽くすと仕方なく母はスーパーから鮭のフレークを買って来ては翌年のお歳暮の時期を待つのであった。
新潟には、「加島屋の鮭茶」と「その他の鮭のフレーク」があるのだ。
父が会社をやめてから家で食べれたのは、フツーの(500円)鮭のフレークである。加島屋はその3-4倍の値段である(笑)。
ここ暫く調子が悪かったので、死ぬ前に加島屋を食べたいと妻に話したら、買ってきてくれた。
寝ている間に、娘は帰ってきて、僕にお握りを作ってくれた。
なにかのフラグであろうか?
2023/08/07
厨房研究に使います。世界の人々の食事の価値を変えたいのです。