愛しのジュリエット:「ブルース・ブラザース」大好き
大学浪人の頃だったろうか、。自由が丘の名画座で「ブルース・ブラザース」を見た。そのまま席を立てずに2回見て映画館をでた頃はすっかり夜であった。TVで放映されたときには、TVの前にカセットテープをおいて音声を録音した。何という時代の変化であろう(笑)。
ビデオが普及した頃には買った(と思うのだが見つからない)。DVDの時代には買った(これは今もある)。始めてみたときにはベルーシはすでに居なくなっていた。とても悲しかった。
この映画が制作された1980年は、世界から家族が失われ始めていく時代であった。神様も何も言わなくなっていった時代である。この映画が「家族を見つける事を主題にした映画」であることを考えるようになったのは随分あとのことだ。1980年代というのはグローバリズムが社会を破壊し始めて居た時代だと僕は考える。都市が金持ちに買い占められ、それを裏面から見た構図が「スラム化」であったのだ。誰もスラムなどという所に住みたいわけではない。人が大きな家族として生きていた時代の終わりを描いている。
孤児院と言う「地域で子どもを育てる」事ができなくなる過程であろう。「タイガーマスク」などもこれに入るだろうか。考えてみれば、「巨人の星」や「明日のジョー」にも同じ「律」が見える。
孤児院で育った2人が「家」を守るために自分を貫く物語である。まだ、金で買えないものがあった時代の物語である。そして、ついこの間の話である。実に敬虔な物語である。
ジェイクの言葉が大好きだ。『We're on a mission from God.』
彼は、犯罪者で、下品で、粗野で、傲慢な男である。しかし、自分の信じる価値を守ろうとするのだ。
仲間を呼び戻して、バンドを再結成するこのあたりも楽しい。
ベストの映画はときおり考えるが、「ブルーズ・ブラザース」は別格であった。
とにかく見てみると良い。
ラストの出演者名のパートが素晴らしい。それぞれの役者さんの名前が表示されるのだが2人は、実名(役名)なのである。
ここで物語の様相はガラリと変わる。単なる不良大人の冒険談ではない。
ジュリエットは僕の心の中にもいるのだ。現実では看守に脅されながら辛い毎日を送ろうとも、小さい頃の自分を「守ってくれた家族」を取り戻すことは出来る。彼は僕の心にも棲んでいる。
CREWも皆楽しかったんだろうなあ。
このマガジンの表紙の話である。
最近、見直したのであった。
このPV大好き。
ちなみに続編も有るのだが、これは見なくていいかと思われる。その残念さ加減はウルトラスーパーメガトン級である。
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厨房研究に使います。世界の人々の食事の価値を変えたいのです。