知について

知の移転(knowledge transfer)

人・組織は自ら知を生み出さなくとも、外部から知を手に入れることができる。

代理経験(vicarious learning)

一言で「人の振り見て我が振り直せ」。人の経験から知を手に入れることができる。

知の探索・知の深化

知の探索とは、自分の認知の範囲外にある知を探索し、それを今、自分の持っている知と新しく組み合わせること。知の深化とは、新しい知を徹底的に深掘りし、何度も活用して磨き込み、収益化することである。

コンピテンシー・トラップ

一言で企業は知の深化に偏りやすい傾向にあること。企業、組織はどうしても知の探索が怠りがちになる。なぜなら、知の探索は、理屈ではわかっていても実際に行動を持続するのは難しく、知の探索は、失敗も多くコスト(時間・金・ヒト)がかかり、成果が短期的には出ない。一方で、知の深化は、既存知の活用なのでその見通しは確実性が高く、コストも小さい。企業がイノベーションを取り戻すには、自社をさまざまなレベルで「知の探索」方向に押し戻し、両利きのバランスが重要となる。

シェアード・メンタル・モデル

シェアード・メンタル・モデルとは、組織において個人の知を引き出すために定義されたモデルであり、仕事などに関する様々な情報・知見が頭の中でどう整理されて、どう描かれているかの認知体系である。シェアード・メンタル・モデル(SMM)には2種類ある。一つ目は、タスクSMMである。タスクSMMとはメンバー間の共通認識で「作業目的」「対応策の優先順位」「システムを使う手順」である。二つ目は、チームSMMである。チームSMMとは、メンバー同士の行動の役割分担、メンバーそれぞれの好み、強み、弱みなどの共有である。「こういうトラブルがあったら、彼はこうして、私はこうする」などの基本認識が共有されること。大事なのは、『他のメンバーの誰が何を知っていること』(who knows what)である。基本認識の共有があれば、他メンバーの行動や役割分担を「予見」しやすくなり、結果として各メンバーの認知負担が減り、知を引き出しやすくなる。

世界ナンバーワンのイノベーション企業の知を引き出す為の7つのルール

①トピックに忠実であれ(Stay Focused on Topic)                      

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