#23 美しさに隠れた惡
美しい人にはなぜか、
近寄りがたく感じてしまう。
可愛い人にはなぜか、
近寄ってもいいように感じる。
何も知らないような
初心な表情が可愛いとして。
全てを知り尽くして
疲れ切った表情から美しさを感じる。
美しさには隠れた悪が
共存しているのだと知って。
誑かされた人らの憎悪が、
美しさの根源になっている。
自分が近寄ろうとも
微塵もなく潰されて、
美しさに足されるだけだと。
美しさには触れがたい何かがある。
美しい薔薇には棘があるように、
美しい人にも棘があるのだと。
美しさに惹かれる。
そして自分が傷つく。
嗚呼、可愛い人に逃げる人が多い中、
美しい人に向かう人が格好良く見える。