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股関節219 両側同時の人工股関節置換術

おはようございます!
辛いラーメンを食べて汗ダラダラになるのが割と好きな塗山正宏です。
その後、お腹を下すことになるんですけどね笑


本日のテーマは

両側同時の人工股関節置換術についてです。



両側同時の人工股関節置換術というのは、両方の股関節を1回の手術で人工股関節に置換するということです。

日にちをわけてやるわけではなく、同じ日に両方の股関節の手術を行うわけです。

昔は人工股関節置換術というのは、身体に対しての侵襲、ダメージ、ストレスが大きかったため両方の股関節を一度に手術するには様々なリスクがありました。

私が研修医だった頃の両側同時の人工股関節置換術は、手術による出血量が多くなるため、術後血圧が下がったり、痛みで全然動けないなど、リハビリもかなり大変だった印象です。

しかし、人工股関節置換術は年々進化してきました。

最近は筋肉を切らない低侵襲なMIS手術が行われるようになりました。

手術が低侵襲になったことにより、出血量が減り、手術による身体へのダメージ、ストレスが軽減されたため、両側同時の人工股関節置換術が行いやすくなりました。



よく患者さんから質問されるのですが、

「両方の股関節を一度に手術して、リハビリは大丈夫なのですか?」

「両方の股関節の手術をしたら、術後全然動けないのではないですか?」

こういう質問は結構聞かれます。



そんな質問に、人工股関節の手術を日々行っている整形外科医の塗山正宏が爽やかに答えましょう!


「リハビリは全く問題ありませんよ!(満面の笑顔)」

実際には、片脚の場合と両脚の場合とで入院期間には大きな差は出ません。

片脚と両脚とでは、「イメージとしてリハビリが全然違うのではないか?両脚手術したら全然動けないんじゃないか?」と思ってしまいますが、実際にはあまり大きな差がないのです。

両側同時の人工股関節置換術は2回の入院に分けて手術を行う場合に比べて、入院期間の短縮入院費用の軽減が期待できるのも大きなメリットです。

両側同時人工股関節置換術は、片脚ずつ手術を行う場合に比べて、合計のリハビリ期間が短縮されるのは非常に大きな利点だと思います。

まだ、両側同時の人工股関節置換術の場合は脚長差を揃えやすいというのも大きなメリットですね。

さらに、両方の股関節の可動域がだいぶ狭くなっている場合には、両方の股関節の変形を同時に治したほうが、術後のストレッチが行いやすくなるため、股関節の可動域が拡大しやすくなります

私自身は、このような理由から両方の股関節が悪い患者さんに、基本的には両側同時人工股関節置換術をおすすめしています。

ただし、両側同時人工股関節置換術を行うには、まず低侵襲で人工股関節置換術を行えることが前提になりますので、手術自体が低侵襲でなければ両側同時の人工股関節置換術は困難です。

片脚だけの人工股関節置換術で出血が多い場合や手術時間が長い場合には、両側同時の人工股関節置換術は避けたほうが良いでしょう。

合併症が増えては元も子もないですからね。

このような理由から両側同時人工股関節置換術が出来る病院は限られているわけです。


本日のまとめ

両方の股関節の変形が強い場合には、両側同時の人工股関節置換術を検討すべき!

「いちごタルト食べますか?」


タルトっていつ食べても美味しいと感じる整形外科医の塗山正宏です。

よろしければサポートお願いします!サポートしていただければもっと頑張れる気がします!(笑顔)