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股関節222 人工股関節置換術と貯血式自己血輸血

おはようございます。
朝起きてスーパーマンになっていたら直ぐに空を飛んでみる塗山正宏です。


今日のテーマは、

人工股関節置換術と貯血式自己血輸血についてです。


人工股関節置換術を受けるにあたって、貯血式自己血輸血というものがあります。

一定の出血量が予想される手術において、予め自分の血液を貯めておいて、手術中や手術後に貯血した自分の血液を戻すのを貯血式自己血輸血と言います。

出血量が多く予想される整形外科手術だけでなく、産婦人科手術や、心臓血管手術、外科手術などでも貯血式自己血輸血が行われます。

通常1回の自己血の貯血量は体重が50キロ以上あれば400mlを貯血します。

50キロ以下であれば400mL X 患者体重/50kg を貯血します。

貯血ができる年齢制限は厳密にはありませんが、高齢者は注意が必要です。

また、若年者でも血管迷走神経反射が起きる可能性があるので注意が必要です。

元々貧血がある場合には貯血が出来ないので、貧血がある場合には貧血を改善させれば貯血する事が可能になります。

人工股関節の手術は基本的に待機手術なので、貯血を行う病院が一般的には多いかと思います。

最近は貯血を行っていない病院もあったりしますね。

私の場合は、片側人工股関節置換術でも両側人工股関節置換術でも術前に1回だけ貯血を行っています。

万が一の場合に、自己血があると安心ですからね。

実際自分以外の他人の血液を輸血する同種血輸血は滅多に行う事はないですね。

手術が低侵襲になってから、出血はかなり減っている印象ですね。

というわけでは、今日は貯血式自己血輸血についての話でした。


本日のまとめ

待機的に行う人工股関節置換術は、貯血を行うと同種血輸血を回避できる。

「誰がおたんこすだよ!」

茄子はそんなに好きなほうではない派の整形外科医の塗山正宏でした。

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塗山正宏@人工関節専門医師
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