打ちきり漫画に思うこと
映画秘宝復活に色めき立って本屋に向かったが、まだもう少し先だし、予約とかそう言うの人見知りだから出来ない僕36歳。ウロウロと本屋を廻るとさすがのお客さんの少なさに納得しつつ、ハイパーホビー休刊に驚いた。驚いたといえば、月刊バイソン連載中『イタコとバーバリアン』がアニメ化決定とは!確かに可愛い女の子同士のイチャイチャなんて、多少つまらなくても取り合えずアニメ化したら一定数ファンがつきやがるからなぁ。(僕は古いオタクだ)
しかし月刊バイソン、創刊当時は主力扱いらしかった『利き酒師マユミ』が、載ってるの明らかに最後の方で、八頁しかないとは……。なんか明らかに開始当初にいなかったキャラがいっぱいいるし。たまたま見た話でも七番目の謎の転校生ってなんなんだ。っていうか利き酒師が高校生ってまずいんじゃないか色々……。まあ、だからこそバトル路線に切り替えたんだろうな。利き酒してたのって第一話だけじゃない?少なくとも僕が読んでた2年前、第二話ではすでに、酒の臭いを嗅ぐと凶暴化する「ケダモノの裔(ちすじ)」と、酒瓶を武器に替える「鬼器酒師」との戦いの話になってたけど……。
そもそも第一話で、マユミが臭いと手触りだけで当てた『分泌物』や『大山師』ってお酒、ありゃ本当にあるのかな?この手のでその辺ウソにしたアカンと、アニメ版の『ゲームセンターあらし』についての論評でみたことあるけど……。なんにせよ第一話だけ見ると、チャンピオンで二巻くらいまで出るヤツ、って雰囲気もあった。しかし、早々に能力バトルにシフトしたのは、作者か編集が早々に無理と判断したのだろうし、その作者であるところの見鏡ケンヤは、あの『霊能ペーパードライバーみさお』を成功させた人だ。呼んだ編集部としてはどんな手を使ってでも切るわけにいかないだろうな……。
とは言え僕は四話までしか追っかけてこなかったんで、久しぶりに読んだら女の子だったはずのマユミが筋肉ムキムキの男になってたり、マユミの追っかけだった豚汁くんが、豚っ鼻の小太りから可愛いショタキャラになってるのには驚いた。レギュラーっぽかった鋼鉄委員長スチールや、体育のバグ三先生なんか影も形もないじゃない。
内容もバトル物から、なんか千切ったトランプを使った神経衰弱で、一回負けるごとにアルコールを直に注射され……、とかバトルの方法もギャンブルに変わってるし、そんな戦いの最中転校生が紹介されるのが、本編と関係ないのも分からない……。しかも最後のページをみたら、最終回まであと三回!?と煽り文が。びびって慌ててブックオフまで立ち読みに行ったら、なんとマユミの性別だけで途中五回も変わってるんだな……。しかも一回死ぬ度にパワーアップする変わりに、それまでの姿や記憶はリセットされる、ドクターフーみたいなシステムで。それでもマユミをしたい続ける豚汁くんの姿には軽く感動したが、彼もあんなことになるなんて……。バトルの方法も途中三回だけ普通に利き酒勝負もしてるのか。まぁ基本どつきあい殺し合いばかりだが。
で、単行本化されてる分の展開では、ギャンブル編は始まってないし、ここ数回であのテンション、転校生七人か。
しかしあの『霊能ペーパードライバーみさお』も、ラスト二回ですべての伏線を回収した見鏡先生だ。打ちきりは免れないとはいえ、思わず衝動買いしてしまった単行本五巻、僕は後悔しない、と思う……。
まあ、心配しなくても、月刊バイソンも見鏡ケンヤも、なにもかも実在しないから大丈夫か。
映画秘宝復活は本当で嬉しいですね。
ハイパーホビー休刊も本当なのは悲しいですね。
(築地静香さんのリクエストにお応えしました!)