コントユニット『路肩』が面白い!
大学を出てから十年以上演劇を続けて、一向に売れる気配のない僕だが、そんな自分のことをさておいても知ってもらいたい団体がいくつかある。
真っ先に名前を挙げたいのが、大阪のコントユニット『路肩』だ。
僕がはじめて観たのは五年前、『短編コント集・違法駐車Vol2』だった。
のっけから口にオモチャのヘビを何本もくわえた男が「ん~っ! ん~っ! ん~っ!」と唸りながら表れ、「俺かて好きでこんなことしてるんやないんや」と弁明し、居合わせた通勤中のサラリーマンはヘビ男から逃れようとしてるうちに、いつしか魅了され……、と言うコントだった。
僕はその異常な、異常な癖にリアリティをでっちあげごり押しして、最後にはなぜか納得しつつ笑わされている……、と言う体験に、すっかり夢中になっていた。
脚本担当の安藤静夫は当時まだ17歳で、学校にも行かず、自宅やファストフード店などで、発表する当てもないコントの脚本ばかり書いていたらしい。
偶々それを目にした、当時大手芸能事務所に所属していた芸人のテンタクルよしを(現在は本名の早坂良雄名義で活動)と安藤は意気投合し、短編集の違法駐車シリーズや、長編コントを定期的に、ゲストを交え発表していた。
そのゲストの交え方、発表の仕方は独特で、後に問題になったわけだが……。
『路肩』がコントを行うのは、団地やマンションの集会所で、僕が観たのも実家のマンションの管理人棟の交流スペースでの公演だった。
つまり『路肩』はそう言ったところで公演を行うため、その度に、団地マンションの住人をコントや芝居が出来る・出来ないに関わらずスカウトしまくっていた。
そのため精密さが認められるようなコントは早坂一人で成り立つものに限られ、ごり押しなスタイルは必然ではあったのだろう。
しかしその発表スタイルは勿論、お金を受けとれば問題になる。
二年前の長編コント『満腹漂流者ジョンソン』を最後に、新作の話はなく、安藤が大検を取るのに忙しいとも聞いていたので、もう彼らの活躍は観られないかなと思っていたが……
なんと先日YouTubeで発見しました!
かつてのコントを安藤自身と早坂で演じ直し、多数upされてるじゃないですか!
ヘビ男コントは勿論、管理人に張り倒された合法植物コント、お玉がでかすぎるだけで一時間持たせる鍋コントまで……、週一ペースで上げられるじゃないですか!
皆さんにも観て欲しい!でも実在してないから、URLは貼れない!