『ほっぺにホイップクリーム☆〜唇にダンクシュート!』の思い出
コンビニでショートケーキを買おうかどうか迷ってるときに、ふと『〜ほっぺにホイップクリーム☆〜唇にダンクシュート!』のことを思い出した。
当時高校生だった僕は、タイミング的に新ライダークウガの特報とか映るかもしれない!と言うそれだけの為に劇場に向かったが、テレビスポットと同じもしか流れなくて残念だった。
2000年に、東映アニメフェアとは別枠で、「東映まんがまつり」が復活!ということで、やっぱりメインは古い童話の長編映画化で、『お母さん、このプログラムは教育によろしくてよ』って顔をするのか、それともメカ、怪獣、冒険!『坊主、こう言うのが好きなんだろぉ』と迫ってくるのか、どっちだどっちだと楽しみにしていたが、まさかオリジナルラブコメが六十分とは。併映の特撮ヒーロー『爆命超人ド・カンダー』なんて五分である。必殺技何回か披露するだけ。これでこそ、まんがまつりだぜ!とも思ったが、まんがまつりはまんがまつりでも七十年代のまんがまつりではないか。まあアニメフェアがある以上、差別化は必要だったんだろうなぁ。
さて、『〜ほっぺにホイップクリーム☆〜唇にダンクシュート!』だが……
パティシエ(正確にはパティシエールと言うのかな?)を目指す中学生、生瀬ふわ子は幼なじみのバスケ部補欠、越坂部ケイと最近喧嘩してばかり。ホントは前みたいに仲良くしたいのに、あったらついついお互いに憎まれ口を叩いちゃう。せっかくふわ子が作ったショートケーキも、ケイは「今は受けとれねぇ」とかなんとか言うの。
と、ここまではまあ、典型的なラブコメなんだが、スポンサーの意向なのかなんなのか、お菓子の精だと言う小麦粉と卵が混ざって無い状態で擬人化されたマスコットや、ケイがレギュラー獲得の為に参加した練習試合(練習試合なのに大規模なホールで、凄い観客がいる)に、悪魔の乗り移った選手がいて……と、プリキュア的になるのかと思いきや、そういう要素は放り投げられたまま、レギュラーに成れず「こんなカッコ悪い俺が、ふわ子のケーキなんか受け取れねーよ!」とか言うケイをふわ子がキスして黙らせて、(ダンクシュート決められた気分だぜ!) と言うケイのモノローグでエンドロールである。
まあドキドキはするんだけれどそのドキドキの方向性が途中で変わるので無茶苦茶である。謎のマスコットや悪魔、全然ストーリーに関係ないし。
『宇宙円盤大戦争』から『UFOロボグレンダイザー』になったみたいに、ここからなにか新作につなげる企画があって(あるいは途中にそう言う声が上がって)クッチャクチャになったと言うウワサだが、実際どうだったのだろう?
まあ、2000年と言えばおじゃ魔女どれみ♯やクウガの頃だ。色々と東映も試行錯誤していたのだろう。17年後のキラキラプリキュアアラモードと、つながりもあるのかもしれない。
しかしケイがふわ子をからかう際の「生クリーム娘」ってなんか語呂が悪い気がするな。そもそもキャラクターを特徴づけるためとはいえ、授業中でも入浴中でも、ふわ子のほっぺたに生クリームがついてるのは異様だった。あと髪型が生クリーム絞った感じなのだから、茶髪だったのは良くないのでは?
出演声優が誰一人、検索しても引っ掛からないのは、みんな声優学校の生徒で、プロには進まなかったからかな?
それとも、この映画や、2000年の東映まんがまつりが、実在しないからかな?
(以上、Fジャパンさんのリクエストで、思い出しました。実在のアレコレとは一切関係ありません。)