「イコール」新米編集長日記
今年の秋ごろを目標に、コミュニティ型雑誌「イコール」の田原真人責任編集号を出版予定です。「イコール」は、橘川幸夫さんが創刊し、現在2冊目が出版準備中です。僕の他に久恒啓一さんの責任編集号も準備中です。はじめての雑誌の出版なので、分からないことだらけですが、やり始めれば、分かってくるだろうという気持ちで、邁進していきます。
さて、田原真人責任編集号「イコール」(以下、田原イコール)は、生成AI時代の新しい雑誌のカタチを追求したいと思います。具体的には、生成AIが切り開いた新しい可能性が、社会をどのように変化させていくのかに注目して、様々な特集を組んでいきたいと思います。
生成AIが壊した壁のうち、今、注目しているのは、言語の壁と学習の壁です。田原イコールは、生成AIがあるからこそ可能になった「多言語マガジン」を実現させます。最初は、田原が個人的に繋がっているマレーシアと韓国と日本の拠点(アジト)のメンバーに原稿を依頼していきます。新しいものが生まれることを予感して集まっている場所には、「言いたいこと」が溢れているので、それを受け止めていきたいです。
田原イコールの特集「越境するアイデンティティと名前」
田原イコールでは、「越境するアイデンティティと名前」という特集を組んでいきたいと思います。
言語は、アイデンティティ形成の初期設定であり、思考パターンを規定するものですが、自分の生まれた言語圏を越境して複数の言語を操る人は、それらの初期設定を相対化し、新しいアイデンティティを獲得することが可能になります。
同じようにジェンダーも、アイデンティティ形成の初期設定であり、思考パターンを規定するものですが、生まれた性を越境して相対化した人は、新しいアイデンティティを獲得するでしょう。
新しいアイデンティティが生まれると、旧アイデンティティを表していた名前に違和感を感じるようになり、新しいアイデンティティにふさわしい名前を付け直すという行為も生まれます。名前とアイデンティティの関係も、深遠なテーマです。
1.ライフヒストリーを教えてください。
2.アイデンティティの変化がどのようにして起こりましたか?
3.自分の名前について、どのように感じますか?
という3つの質問を、越境することでアイデンティティを更新してきた数名の方に投げかけ、原稿を依頼したいと思います。
生成AIによって言語の壁が取り払われていくと、新たな形の越境も生まれてくるでしょう。新しいアイデンティティのカタチを時代に先駆けて体現している方の言葉に耳を傾けていきたいと思います。
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