私たちが出会う場所
私たちは多層的な世界を生きている。
学校や、会社や、近所などには、それぞれの文脈が流れている。文脈によって世界が形成され、意味や価値が交換される。善悪や権力が発生し、自己肯定感や自己否定感を感じ、自分を好きになったり嫌いになったりする。
私たちは、たいてい、多層的な世界のどこかの層に属していて、それがすべてだという気持ちになっているのだけど、何かのはずみで別の層に繋がってしまうと、世界がパラレルワールド化する。
それまで所属していた層の文脈とは、大きく違う文脈に出会うと、カオスになる。
肯定と否定とがひっくり返り、善と悪とがひっくり返る。足場を見失って得体のしれないカオスの沼の中でもがく。
しかし、そのカオスの沼こそ、私たちが生まれてきた場所であり、還っていく場所なのだ。そのことに気づけば恐怖は消える。私たちは、カオスに半分浸かりながら、その上に多層的な世界を作り上げている。
それを自覚した人たちは、誰かが作った文脈に沿って生きるのを止める。カオスに半分浸かっていることを自覚しつつ、カオスを創造の源として活用して、自分の願う世界を創造し始める。
既に存在している文脈のカテゴリ内での出会いを求める行為が無意味になる。
既に存在している文脈でマウンティングする行為が無意味になる。
自分の願う世界を創造している者の姿が隣に見えてくる。
僕は、そこで、あなたと出会いたい。
Yoxtellar(よっと)と青海エイミーとが出会った
Yoxtellar(通称、よっと)は、中学生のころからパソコンで音楽を制作し、インターネットに投稿し続けている24歳のアーティストだ。
進学校⇒大学⇒エンジニアとして就職・・という日本社会という層の文脈と、世界中のアーティストが好きな音楽を制作して投稿して繋がる層の文脈とのパラレルワールドに引き裂かれた彼は、大学生のときにカオスの沼に浸かった。
コロナと同時に訪れたカオスの沼の中でもがきながら、自分が望んでいる世界のことをイメージして作った曲が「Perfect World」だ。その後、彼は、大学を中退して、「Perfect World」の作詞をした彼女と一緒に九州の限界集落で暮らし始めた。かつて所属していた層から離れ、限界集落で暮らしながらVR空間でライブをするという生活をおくる彼は、自分が創った新しい物語の中にいる。
一方、長年カオスの沼に浸かっていた青海エイミーは、コロナの中で小説『ジミー』を書いて作家になった。学校という日常の層の文脈の中で行き詰まっていた17歳の高校生マイが、帰国子女のジミーと出会ったことで、新しい層の存在に気づいて、新しい物語を生き始めるストーリーだ。エイミーもまた、新しい物語を生き始めたアーティストだ。
対談の中で、よっとは、『ジミー』と「Perfect World」がスパークして、「Perfect World meets Jimmy」が生まれたのだと言う。
Yoxttelarと青海エイミーとの対談を見て、これは、カオスの沼を経験した二人が、自分の願う世界を創造している者同士として出会った瞬間の記録なのだと思った。
それを感じて、心が震えた。
その瞬間を記録している動画がこちら。
よっととエイミーの対談を聞いた後に、もう一度、「Perfect World meets Jimmy」を聴いてほしい。あなたは、何を感じるだろうか。
コロナで立ち止まって自分と向き合った人たちの中には、非日常の層に接続し、日常と非日常のパラレルワールドに引き裂かれてカオスの沼でもがいている人たちがたくさんいるのではないか。
「Perfect World meets Jimmy」と、小説『ジミー』を、カオスの沼に浸かっている人たちに届けたい。その先に光が待っているのだということを信じられるように。
「あなたのPerfect Worldとは?」
小説『ジミー』の対話会を行うときには、いつも「問い」がある。
9月17日13-15時で実施する対話会の問いをどうしようか迷っていたのだけど、よっととエイミーの対談を聞いて、
「自己変容プロセスと、その先に出現する、あなたにとってのPerfect World」
というテーマで対話することに決めた。
よっとも、オンラインから参加してくれるそうだ。
対話会は、13-15時だけど、会場近くで11:30から「青海エイミーとのランチ会」が開かれるそうなので、ランチ会希望者は、田原までご連絡ください。
対話会が終わってから時間がある方は、田原とお茶に行きましょう。
9月17日は、あなたが感じ取っている新しい物語(あなたのPerfect World)に、お互いに耳を傾け合う大切な時間にしたいと思う。
オンライン参加の方にとっても、会場参加の人にとっても、特別な時間になるはずだ。
無料申し込みは、↓のPeatixからお願いします。