夢見モグラは空を待ち侘びて 10日目
モグラは目が覚めるとまず大きく背伸びをして、
飛び切り大きなあくびをした。
川のせせらぎと、魚の跳ねるリズムに合わせて、
踊りのような、いいや、体操のような、
ステップを踏みながら体を上下左右に引っ張ったり、回したり、
自分だけのへんてこな動きを編み出した。
なんだかそれをするとすこぶる1日調子がいい。
以降、モグラは特別具合の悪い日や、
枯れるまで泣いた日以外は欠かさずにそれを続けた。
誰も褒めてくれなくても、モグラはそれを続けることが、
とても凄いことなのかもしれない、と密かに思っていた。
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続けるという話。
緊急事態宣言下、
半ばヤケクソ気味に、何かに抗うような気持ちで始めたこの連載。
今現在、僕の戯言に付き合ってくれているのは、
おおよそ2000人というところ。
皆さんお目が高いんだか、物好きなんだか(褒めてます)、ふし穴なんだか(褒めてますよ)、
奇特な方が多くてありがたい。
リアル現在進行形で、自分の文章に興味を持ってくれている人の数とも言える。
素直に、えへん!という気持ちも、
コンチクショウ!もっと!という気持ちも、
どちらもリバーシブルに持ち合わせている。
そのうちもう一手間かけて、ハートマークを押してくれてるかたがその10分の1、ハートの絵文字なんていい年したメンズ的には正直ちょっと照れる(惚)。
ただ、愛情表現以上に、ハートの数によって、記事がおすすめに上がりやすくなり(自分調べ)、検索されやすくなるので、そういう意味でとても助かります。
受け取るだけの関係じゃなく、ギブアンドテイクが成立している人の数、とも言える。今後ともご贔屓に。
さらにコメントを残してくれる方がさらにその10分の1。
これはリアルに僕と言葉のやりとりをしてくれている人、したいと思ってくている人の数、というところ。ほぼマブダチ。(実際は距離感急に詰めてくる人ちょっと苦手なんでご了承ください。笑)。
下手したら1日誰とも言葉を発しないまま終わる日もあるこの宣言下、
自分にとって、少人数の学校の教室くらいのやりとりでもとても貴重な存在である。
みたいなところが、今のこの連載の現在地。
期間で言うと緊急事態宣言が終わるまで。
この感じでいくと一ヶ月よりも早く終わることはおそらくないのかもしれないし、
もう少し先の長い話になってしまうのかもしれない(全力で嫌だけど)。
また、よほどの筆上手でもない限り、
こういった連載は少しずつその視聴者数を減らしていくのが常である(怖)。理想で言えば半沢直樹的な、最終回が一番盛り上がるというのが望ましい。
筆者の腕の見せどころ、意地の張りどころ、頑張りどころ。
バンドも何事もそうだけれど、続けるということは、実はとても難しい(去年特に思い知ったので、切実。)。上手くいっている時というのは、なにをやっても上手くいくのだけれど、長く続ける、というのは放っておいたら途中から、努力の量を増やしてようやっと現状維持、トントンみたいなことになってくる。
文字にしてたった数分で読めるものかも知れないけれど、
準備するのには、それなりと労力と時間が必要であって、
時間は自分が削り出すものだとして、
労力(エネルギーとも言い換えられる)の方は、
放っておいても湧いて出てくる、というのはかなりの猛者(僕は結構こっちよりだけれど)。ほとんどはギフトとして受け取ることによって漲る。
燃費良く、エネルギーを燃やしていくこともきっと幸せに生きていくスキルだったりもする。
応援してくれている方に対して、受け取っているギフトに対して、
きちんと返せているのかな(中身で)と言うのと、
足りなければ最終的には音楽で、次の作品の感動で帳尻を合わさせて欲しいな、なんて思う次第。
それではまた、明日。
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本日の表紙はlookat__mさんの画像を使用させていただいております。