【セルフライブレポ】2024 XIHU MUSIC FESTIVAL【本人解説】
飛行機の遅延、荷物の受け取りに時間がかかり、そこからまたバスで揺られること3時間。到着したのはライブ深夜24時を回ったところ。翌朝5:30ホテルロビー集合でリハーサルのため、さっさと寝る。
5分置きのアラームを死守、遅刻厳禁のところを無事集合。
ライブ会場に辿り着き、現地に到着しレンタル機材をチェック。予定通りのものは置いてあるものの、コンディションがかなりご機嫌斜めな様子。これがレンタル機材の難しいところ。個体差はありますし、そもそも野外のイベントで酷使されている機材なんて音が鳴るだけありがたい。ただこれはもちろん想定済みだったのでアンプを鳴らさず、ステージの置き物と化し(あくまで予備というかバックアップ)、直接足元の機材からPA卓へ音が送られるというシステム。
で、まだ薄暗い会場で楽器のセッティングが整い、さあリハーサル開始!というところで残り時間があと5分だということが告げられる。大急ぎで必要最低限の音が出るかのバランスだけチェックしてリハーサル終了。実質、バンドのリハーサルというよりか、機材の動作確認、現地できちんと時間内にセッティングが可能かどうか、と言う意味のリハーサルみたいに考えておくほうが健全。ぶっつけ本番になる可能性もあったことも含めて、やらせてもらえるだけありがたし、ですし。
で、一度ホテルに帰って朝食(まだ)。少しだけ仮眠をとって、シャワー浴びてスッキリして再び現地入り。
本番前サウンドチェック、リハーサルを幕で隠してくれるのはありがたいですね。昔から、日本特有のライブ文化だと思ってるんですけど、見られながらの転換、サウンドチェックを自分たちでやって、入場SEでまたいそいそ出てくるの、場合によりけりですけど心の中でダサっとちょっと滑稽に感じている節があるんですけど、これはとてもありがたいなと思いました。
予定時刻でSE、想定の何十倍の地鳴りのような歓声が湧く。えっ。
なにやらとても歓迎してもらえている様子。はるばる外国から来て、ステージに立つ時に、なんと心強い、力が漲ることか。予備知識なく何か知らないアーティスト見る時でも、とりあえずSEが鳴ったら声出して拍手して迎えようと思い、心改めました私(改心)。
そして1曲目”荒狂曲新世界”
最も自信を持って掴みにいける曲、勝負どころで選ぶとしたら今も昔も変わらずこの曲なのだと思います。いざ尋常に勝負!というところでまさかの機材トラブルで、実は耳の中はちょっとした地獄。メンバーの演奏のバランスが上手く取れず、これはなかなか厳しい立ち上がり。それぞれのプレイがどう鳴っているのか、正直ほとんど把握できない状況だったので、表情を見合わせながら、今は歌に合わせて、と自分なりにメッセージを込めながらの演奏、皆になんとかそれを感じ取ってもらいながら進行。ただ客席を見渡すと結構スマホ構えてる方多めだったんで、正直ここだけの話、どなたの記憶にも記録にも残っていないといいなと願ってます(小声)。
2曲目、Swan Songあたりから隙を見てステージ袖のモニターさんとバランス調整、ようやくファイティングポーズ感。ギターソロが火を吹いてました。まさしくここが口火、一つ目の着火ポイントでここから炎が大きくなっていったイメージ。
3曲目の美術|ESORAからRoclassickでなく完全にオリジナルな曲に切り替わるんですけど、帯同していたカメラマンが、この曲をとても気に入ってくれたみたいで気づいたら、その日のダイジェストでMV作ってくれていました。天才かよ。
その後、The Naked KingやCrystal Clearの時にMVの映像が後ろに出ているはずなんですけど、strawberry feelsの時に、振り返るとなぜか後ろのビジョンに次の曲Crystal Clearの映像が流れていることに気づく。
なんてこった。もう笑うしかない、というか見なかったことにして曲に集中してます。あくまで映像はオプションなんで、曲で勝負、音楽で勝負なんで問題なしです、大丈夫です。
そしてNo.9、ここが勝負曲ですね。この曲が自分たちの海外公演を引き寄せてくれたと言っても過言ではないと思います。現地のライブ関係者の方が特に気に入ってくれて、こういったフェスにブッキングされた経緯があります。
丁寧に現地の言葉でRoclassickのことを説明して(多分上手くいったはず)、そこから曲が進んで歓喜の歌、第九のメロディーが流れた瞬間、初めて訪れた異国の地で大合唱が起こることは、奇跡にも思えるというか、とても心が震えました(ベートーベンに感謝しなさいあんたたち)。
そのままMUTOPIA、現文|虎視眈々と、でフィニッシュ。
普段ステージのいくつかある日本のフェスで「ラスト1曲」とか安易にいうの辞めてるんです。時計見られたりするの視界に入りますし、次のステージに移動しようとする人に最後まで見てもらうための作戦っちゃ作戦なんですけど、ライブが進むにつれて、少しずつ人が増えていって、自然とステージに歩み寄ってくれて、最後の曲まで人が動かず、見届けてもらえてエンディングで大きな歓声をもらえたことは、とても誇らしい気分でしたし、またひとつ自信を、勇気をもらいました。
何より中国の自分たちを応援してくれるチームに響いてくれたみたいで、とても良い反応がもらえて、またすぐ近いうちにお呼ばれする予感。改めBIGMAMAといバンドに、Roclassickに、ポテンシャルを自分自身感じることのできたステージでした。
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ライブ以外の裏話的なところは503名限定でメンバーシップで
褒められても、貶されても、どのみち良く伸びるタイプです。