能ある鷹は深爪が痛くとも
朝目が覚めた後、
歯を磨いてうがいをしながら、自分の声がちゃんと出るのを確かめた後、
体温計を脇に挟むところまでがセットになった。
ピピっ。今日も正常。
この一年で平熱が1度下がった(実話です)。時勢への順応?
キリンの首が長くなるより早く、温もりのない人間になってしまうかも、という危機感に襲われる。
昨日、ひとつ気に病んでいた事が済んだ。
いや、決して解決はしていないのだけれど、
年単位で取り組んでいたこと、悔いは無く終えられたというだけ。
結果は神という名の相手方のみぞ知る。
こうして一区切りついて、はい、まとまって休みです、
という時に限って自分はまるで計算していたかのように体調を崩す。
いや、待てと、それはご時世柄本当に困るので、
今ばかりは勘弁してほしい。
結局はつまり、美味しいもの食べて、好きなことして、よく寝て、
健康的にストレスフリー、に過ごすしか無いよね、
なんて言い訳して自分を甘やかした挙句、
しばらくタニタの体脂肪計とは目を合わさないようにしている自分がいる。
こっちをずっと見ているような、ええい知るか。ねえ見ないでよ。
時間がとにかく縮んでいるように感じている。
一月なんてあっという間だ。2月なんてもっとだ。きっと。
アーティストと名乗るならば、
この鬱屈とした気持ちを、
言葉にすら上手く収まらない感情を、
表現に変えて見せろよと自分自身に対して思う。
クリエイターでもありたいよと思うならば、
そもそももっと自分の活躍できる場所をクリエイトすれば?
と思うのだけれど、どうよ。
物語のあるところに人は集まるし、
面白いものがあるところに面白い人は集まる。
魅力的な人のところに魅力的な話は来る。
胸に手を当てて。足りないものはなんだ。
漫画に出てくるチーズみたい。穴だらけじゃん。
テレビをつけたらサッカーの試合。
ネットに突き刺さるゴール。
結果が全ての世界はどこも変わらないけれど、
頑張らない人より、頑張る人を応援したくなる真理。
ただ、頑張っているフリというのは一番ダサい。
あれ、自分はどれだっけ。良い歳して、あんた。
能ある鷹は深爪が痛くとも。
褒められても、貶されても、どのみち良く伸びるタイプです。